ボルチモアのSSO製品「SelectAccess」と「BEA WebLogic Portal」が連携

【国内記事】2002.4.19

 日本ユニシスと日本ボルチモアテクノロジーズ(日本ボルチモア)は4月19日,Webアプリケーションに対する高度なセキュリティの実現と,アクセス権限の効率的な管理に向けて,包括的な提携を結んだ。

 現在,企業内外のシステムにおいて,分散する情報資産やアプリケーションの統合とともに,各リソースに対する適切なアクセス権限管理を,管理の負担を増大することなく実現する方法が求められている。両社の提携は,こうした課題を踏まえてなされたものだ。

 この提携に伴い日本ユニシスは,同社が販売するWebアプリケーションサーバ「BEA WebLogic Server」や,企業情報ポータル構築製品「BEA WebLogic Portal」に,日本ボルチモアのアクセス管理/シングルサインオン製品「SelectAccess」を組み合わせて,Webポータル構築サービスの形で顧客に提供していく。

 なお,この枠組みに基づくWebポータルの構築サービスには,日本ユニシス独自のシステム開発手法「LUCINA」を適用することで,安全性,信頼性の高いシステムを実現するという。

 両社は今後,BEA WebLogic Server/PortalとSelectAccessの接続,検証を共同で行うほか,セミナーをはじめとする共同プロモーション活動を展開する。SelectAccessの販売は日本ユニシス側が中心となって活動するが,日本ボルチモアも,SelectAccessに関する技術動向の提供や技術者向けのトレーニングを通じて,全面的な技術支援を提供する。

 また,4月18日に開催された顧客向けセミナーの中では,日本BEAシステムズも,技術情報の提供や相互検証を通じて,安全なWebポータルの構築サービスを支援していくことが明らかにされた。

 日本BEAシステムズ,システム技術部の岡下浩明氏は,「J2EEプラットフォームをベースとしたBEA WebLogic Portalに,SelectAccessを組み合わせることで,利用者ごとにきめ細かなシングルアクセスを提供しながら,さまざまなアプリケーションを統合できる。BEAがかねてから提唱してきた“マルチアプリケーション・ポータルフレームワーク”を,セキュアに実現できる」と述べている。

 同じくこのセミナーの中で,SelectAccessが今後のバージョンで,SAMLのほか,マイクロソフトの.NETやサン・マイクロシステムズのSun OneといったWebサービスをサポートする方針が明らかにされた。BEA WebLogic Portalも次期バージョンで,Webサービスの統合を視野に入れているという。

 したがって将来的には,両製品の組み合わせによって,Webサービスも含めた複数のアプリケーションを統合し,そこにシングルサインオンで透過的にアクセスできるようになるというのが,3社の青写真だ。

関連リンク

▼日本ユニシス

▼日本ボルチモアテクノロジーズ

▼日本BEAシステムズ

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