caworld 2002 Keynote:Webサービスで3×6ストラテジーの統合を強化するCA
| 【海外記事】 | 2002.4.22 |
米コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル(CA)がフロリダ州オーランドで開催している「caworld 2002」の2日目となる4月22日,基調講演に同社CTO(最高技術責任者),ヨゲシ・グプタ氏が登場し,同社が推進する3×6のストラテジーを構成する製品群の統合をWebサービス技術により強化することを明らかにした。
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| CAのCTO,ヨゲシ・グプタ氏 |
グプタ氏は,IT業界の変化の速さ,特に近年のワイヤレスデバイス市場の拡大に注目し,同社の技術戦略を紹介した。同氏は,「IT環境は,どんどんワイヤレス環境に移り変わっていく」とし,パーベイシブなコンピューティング環境を実現していくための基盤技術として,Webサービスを活用していくとしている。
「パーベイシブコンピューティングは,何もビジネスの世界だけのものではない」(グプタ氏)
同氏は,カーナビゲーションシステムを例に挙げ,ドライブ中にコーヒーが飲みたくなったら,マイクに向かって「スターバックス」と話すだけで,直近の店舗を見つけ出し,その店までの道順を検索する仕組みなどが実現できるという。また,エンジンの不調をあらかじめ検知することで,自動的に整備工場に連絡し,レッカー車を呼び,タクシーを手配するような仕組みも実現することが可能だ。
グプタ氏は,「このような仕組みを実現することで,“自動車”の価値そのものを大きく変化させることができる」と言う。同氏は,Webサービスによりこのような仕組みをCA製品群に取り入れることにより,CA製品の価値を変化させることを狙っているようだ。
CAでは,Webサービスを実現する仕組みとして,「CleverPath Portal」技術をベースに,パーベイシブコンピューティングの実現に必要となる,システム統合,プレゼンテーションの配布,システム管理,セキュリティなどを確立していく計画という。CleverPath Portalは,J2EEやWebサービスだけでなく,マイクロソフトの.Netもシームレスに連携できる特徴を持つ。
同技術は,同日発表されたCAのストレージ管理ソリューションである「Brightstor Portal」に搭載されており,同社のストレージ管理製品以外にも,ベリタスやブロケードなどの製品群をシングルポイントで管理できる機能を実現。基調講演でデモして見せた。その他にも,セキュリティの「eTrust」ブランドやe-ビジネスインフラ管理の「Unicenter」ブランドなどの新製品がデモされている。
これらの製品群は,同社の3×6のストラテジーに基づき開発されている。CAの製品群は,コモンサービスと呼ばれる共通の基盤の上に,レゴブロックを差し込むように連携することができ,共通のポータル画面により,シングルポイントでの管理を行うことができる特徴を持っている。この連携技術に,XMLをベースとしたWebサービスを活用することで,さらに柔軟で拡張性の高い製品統合環境を実現していくという。
「Webサービスをサポートすることで,CAの製品間の連携が強化されるだけでなく,パートナー各社のソリューションも柔軟に統合できる。また,Windows環境やLinux環境だけでなく,UNIXやメインフレームまで,シームレスに統合可能なe-ビジネスインフラも実現できる」(グプタ氏)
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[山下竜大 ,ITmedia]

