スパイ映画さながらの最新セキュリティ管理ソリューション「eTrust 20/20」
| 【海外記事】 | 2002.4.22 |
米コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル(CA)が4月22日に,フロリダ州オーランドで開催中の「caworld 2002」で発表した,最新のセキュリティ管理ソリューションは,ハリウッドのスパイ映画さながらの製品だ。
今回発表された「eTrust 20/20」と呼ばれる新しいセキュリティ製品は,企業内からの攻撃やスパイ活動および政策妨害などから企業システムを防御する新しいセキュリティソリューション。オーディットログファイルの情報から,社員の行動を記録し,リアルタイムの行動監視や行動のプレイバック機能を利用した行動追跡までが可能なセキュリティ管理ソリューションで,さまざまな最新技術が搭載されている。
同製品には,最新鋭ジェット戦闘機の「F16」や「F22」の飛行シュミレーション技術やそのほかの航空技術などをはじめ,CAのニュージェント機能やビジュアライゼーション技術などを組み合わせることで実現されているという。
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| eTrust 20/20を自らデモして見せた米CAのサンジェイ・クマーCEO |
eTrust 20/20の発表には,米CAの社長兼CEO(最高経営責任者),サンジェイ・クマー氏が登場し,自らデモを実演して見せた。同氏は,「私は,この技術が非常に気に入っている。私でも簡単に利用できるインタフェースを採用しながら,非常に強力なセキュリティ管理ソリューションを実現することが可能だ」と話す。
同氏のデモは,以下の通りのストーリーで展開された。
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| デモでは,ある企業のデビット・ウォルトン副社長の行動を想定し,同氏の社内での行動を追跡して見せた。 |
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| Unicenterdにも採用されているビジュアライゼーション技術により,マウス操作だけで3次元グラフィックの中の会社に近づくことができる |
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| 会社の中に入ると各フロアの状況が表示される |
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| リアルタイム,またはプレイバック機能によりウォルトン氏の社内での行動を追跡(緑の線がウォルトン氏の行動した軌跡) |
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| 不正なエリアに立ち入った場合や不審な行動をした場合には,場所と時間が赤く表示される |
日本企業を考えた場合には,「ここまでやるか?」と思ってしまうのだが,米国では昨年9月11日に起きた同時多発テロなどの影響もあり,企業の多くがこのような社内セキュリティシステムの必要性を十分に認識しているという。
将来的には,オーディットログファイルからの情報収集だけでなく,録画されたビデオ画像データや,バイオメトリックスデータなどからの情報を総合的に解析することで,なりすましなどの不正行為も防御できる仕組みを搭載していく計画という。
価格は,導入規模や導入形態,インスタンス数などにより異なるが,数万ドル〜数百万ドル程度になる。導入時には,導入コンサルティングやトレーニング,また稼動後も月に1週間程度のサポートメンテナンスが必要になるという。
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[山下竜大 ,ITmedia]






