新生銀行,全行に渡るユニファイドコミュニケーションシステムを構築

【国内記事】2002.4.23

 シスコシステムズとマイクロソフトは4月23日,共同で,新生銀行のIPベースのユニファイドコミュニケーションシステムを提供したことを発表した。

 新生銀行のこのシステムでは,インフラをすべてIPネットワークに統一したうえで,PBXを含む全支店の勘定系,OA系をすべてルータで接続。これにシスコシステムズとマイクロソフトの製品群を組み合わせ,IPベースのユニファイド・コミュニケーションシステムを実現している。

 具体的には,シスコシステムズのIP電話「Cisco IP Phone」やIPテレフォニーシステム「CallManager」のほか,マイクロソフトの「Active Directory」や「Exchange 2000 Server」との統合が可能なユニファイドコミュニケーション製品「Cisco Unity」をベースに構築されており,Windows 2000をはじめとするマイクロソフトのプラットフォームと完全に統合されているという。

 この結果新生銀行では,社内外から送られてくる電子メールやボイスメール,FAXなどが,Cisco UnityからExchange 2000 Serverを経由し,サーバ上のフォルダに単一のメッセージとして蓄積される。ユーザーはその時々の環境に応じて,さまざまな機器からメッセージを引き出すことが可能だ。

 同システムは,マイクロソフトとシスコシステムズ,各々のコンサルティングサービス部門の支援を得て,新生インフォメーション・テクノロジーが構築した。新生銀行ではさらに,IPインフラを利用したVoice over FAX網の構築を進めており,12月までにカットオーバーの予定だ。これが実現すれば,600ユーザーID以上という大規模なIPベースのFAXネットワークが完成することになる。

 なお,このシステムの詳細は,4月24日から26日にかけて東京ビッグサイトで開催される「Computer Telephony World Expo2002」の,マイクロソフトブース内シスコシステムズコーナーで紹介される。また4月26日の「Microsoft One day Poweredセミナー」でも詳細が解説される予定だ。

 さらにマイクロソフト・新宿オフィスに設けられたマイクロソフトテクノロジーセンターでは,5月15日より,新生銀行と同様のシステムをデモンストレーションとして公開する予定である。

関連リンク

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[ITmedia]