IBMがブレードシステム構想発表,高い性能や信頼性も盛り込む

【国内記事】2002.4.26

 IBMは米国時間の4月25日,超高密度サーバで高い演算能力を実現する強力なブレードシステムを導入する計画を明らかにした。ブレードサーバ市場は,2006年には37億ドルに達すると見込まれている。

 IBMビジネス開発およびブレードサーバ担当バイスプレジデント,トム・ヤロシュ氏は,「ブレードアーキテクチャの利点は,コストや複雑さを低減することにあるが,われわれは,IBMが誇る高い処理能力,自己管理技術,およびメインフレームクラスの信頼性機能をブレードシステムに統合しようと考えている」と話す。

 多くのベンダーは,ブレードサーバ製品について,通信やサービスプロバイダーといった先端のアプリケーションや専門化した市場のみをターゲットとしているが,IBMでは,洗練された高度プラットフォームを広範囲の企業顧客に提供していくという。

 IBM eServer BladeCenterシステムは,IBMのPOWERやインテルのXeon DPおよびItaniumを搭載する。こうした堅牢なブレードプラットフォームによって,コストの削減や高密度化,およびセットアップや構成に要する時間の短縮を実現できるとしている。

 例えば,システム管理ソフトウェアであるIBM Directorを使用することで,需要の変化に応じてリソースを自動的に割り当てることができるようになる。また,IBM Directorによって,離れた場所から何百というブレード上で広範なシステム管理タスクを実行することもできる。さらに,高度な自己修復機能の技術によって,ブレードはハードウェア,ソフトウェアのどちらの不具合からも回復することができるほか,迅速かつ安全なノードの交換を提供するホットスワップ機能も備えている。

 IBMのeServer BladeCenterは,まずインテルのXeon DPプロセッサを搭載して今年第3四半期に市場投入される。パフォーマンスを犠牲にすることなく,現行の1Uサーバの2倍の密度が達成されるという。OSとしてLinuxとWindowsをサポートする。また,IBMのBladeCenter製品は,Infinibandにも対応予定だ。

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