ギガビットをデスクトップに,10GbEをサーバに

【海外記事】2002.5.08

 米インテルは5月7日,NetWorld+Interop 2002 LasVegas(N+I 2002 LasVegas)の会場で,デスクトップPC向けのギガビットイーサネットアダプタと,サーバ向けの10ギガビットイーサネット(10GbE)アダプタを発表した。

 同社はこれまでも,インテル・デベロッパ・フォーラムなどで機会を捉えては,“ギガビットをデスクトップに”という構想を表明してきた。今回の発表はそれを具体化したものだ。

 インテルのコミュニケーションズグループで上級副社長兼ジェネラルマネージャを務めるシーン・マロニー氏は,発表の席で,「ネットワークは次のステップに向かう必要がある。デスクトップの分野において,ギガビットイーサネットこそ次の大波だ。そしてこの変化は,一般に考えられるよりも早く,現実のものになるだろう」と述べている。PCに搭載されるプロセッサの処理速度とバランスを取るためにも,帯域の増強は必要なことだという。

 さらに同氏は,「100台のPCが100Mbpsで接続されていたものが,今度は1Gbpsで接続させることになる。こうなるとサーバ側にはギガビットではなく10Gbpsが求められる」と述べた。

 今回発表されたデスクトップPC向けアダプタ,「Intel PRO/1000 MT Desktop Adapter」の米国での価格は,わずか59ドル。早ければ今月中に出荷される見込みだという。

 インテルはさらに,デスクトップにおけるギガビットイーサネットの普及を目的として,デルコンピュータと協力することも明らかにした。これに伴いデルは「OptiPlex」で,従来のファストイーサネットの代わりに,インテルのギガビットイーサネットコントローラを標準搭載して提供する。

 一方サーバ向けに提供される10GbEアダプタ「Intel PRO/10GbE LR Server Adapter」は,PCI-Xに対応し,XAUI対応のインタフェースも統合したもの。OEMパートナー向けに,今年第3四半期より量産が開始される予定という。なおこの製品は,10ギガビットイーサネットアライアンス(10GEA)の相互接続性デモンストレーションにも参加している。

インテルのサーバ向け10GbEアダプタ

 インテルはさらに,IEE802.11bと802.11aの両方に対応した無線LANアクセスポイント「Intel PRO/Wireless 5000 LAN Dual Band Accesss Point」も発表した。802.1xもサポートしており,「エンタープライズ環境で有線ネットワークと同等のセキュリティを実現する」(マロニー氏)という。

関連リンク

▼NetWorld+Interop LasVegas 2002

▼米インテル

[高橋睦美 ,ITmedia]