エンタープライズ:トピックス 2002年5月09日更新

IBM developerWorks Live! Keynote:「インテグレーションという“顧客の苦痛”を解決できるのはIBMだけ」とWebSphere担当GM

 5月8日にカリフォルニア州サンフランシスコで開幕した「IBM developerWorks Live!」では,「インテグレーション」が主要なテーマとなった。IBMソフトウェアグループを率いるスティーブ・ミルズ上級副社長のあとを受けて基調講演に登場したWebSphere担当のジョン・スウェインソンGMは,この「インテグレーション」をさらに掘り下げ,またこの日発表された新しいWebSphere製品群も紹介した。

 WebSphereは,J2EE,XML,そしてWebサービスといったオープンスタンダードをベースとするe-ビジネスアプリケーションのためのプラットフォーム。アプリケーション統合やトランザクション制御の機能を備える。IBMによれば,12四半期連続して2桁の売り上げ増を記録しており,ギガ・インフォメーション・グループの最新レポートでは,首位を走っていたBEAシステムズに追いついたという。

「インテグレーションは顧客にとっては頭痛の種であり,逆にIBMやパートナーにとっては大きな市場機会となる」とスウェインソン氏。

WebShpereとインテグレーションミドルウェアを統括するスウェインソン氏

 フロントエンドからバックエンドまで,すべてのビジネスが統合される必要があり,それぞれユーザーインタラクション,ビジネスプロセス統合,アプリケーション間の接続,WebSphere Application Serverによる新しい開発(Build to Integrate),情報統合とさまざまな顧客の要求がある。

 しかし,スウェインソン氏は,「これらすべてを解決できるミドルウェアを持つのはIBMだけ」と話す。

 しかも,かつてのIBMなら歓迎しただろう労働集約的なインテグレーションコストは,もはや顧客に負担してもらえる時代ではない。短期間,低コストがカギとなる。

「インテグレーションのほとんどは労働集約的な人手による作業。オープンスタンダードをサポートするWebSphereの一連のインテグレーション製品を利用すれば,そのコストは1/2まで削減できる」と話す。

 ステージでは,この日発表されたWebSphere Application Serverバージョン5のインテグレーション機能を利用すれば,SAP R/3に対する従業員データの更新が,いかにスムーズにCICSアプリケーションやDB2データベースに反映されるかがデモされた。SAPから更新情報がXMLメッセージとしてJMS(Java Messaging Service)経由でWebSphereに渡り,これがJCA(Java Connector Architecture)やJDBCを介してCICSアプリやDB2と動的に同期が図られるというもの。従業員向けのエンタープライズインフォメーションポータル(EIP)からブラウザベースでSAP R/3に従業員データの更新をかけたり,あるいはパートナーのシステムからWebサービスを介して更新するデモも行われた。

 IBMでは,こうした新しいWebSphere Application Serverバージョン5の機能によって,企業はJ2EEベースのアプリケーション,Webサービス,およびレガシーアプリケーションを再利用可能なサービスとしてエクスポーズしておけば,これらを組み合わせることで新しいWebアプリケーションを構築できるとしている。

 WebSphere Application Serverバージョン5の正式出荷は,第3四半期の予定。

[浅井英二 ,ITmedia]