エンタープライズ:ニュース 2002/07/06 02:13:00 更新


一挙公開、N+I展示会で見つけた「尖った」製品

7月3日から5日にかけて開催されたNetWorld+Interopの展示会には、計375社が参加。コンシューマー向けのサービスやモバイルデバイスから、コアネットワーク向けのハイエンド製品までさまざまな製品が紹介された。その中からちょっと「尖った」エンタープライズ/サービスプロバイダー向け製品を紹介する。

 7月3日から5日にかけて開催されたNetWorld+Interopの展示会には、計375社が参加。コンシューマー向けのサービスやモバイルデバイスから、コアネットワーク向けのハイエンド製品までさまざまな製品が紹介された。その中からちょっと「尖った」エンタープライズ/サービスプロバイダー向け製品を紹介する。

インクラネットワークス「Inkra4000 VSS」

 伊藤忠テクノサイエンスのブースで参考展示された、データセンター事業者向けのマルチ&バーチャルサービススイッチだ。サーバロードバランシングとファイアウォール、VPNゲートウェイ、Webアクセラレーション、SSLアクセラレーションという5つの機能を提供する。それも、顧客ごとに独立し、カスタマイズされたサービスを実現できることが特徴だ。

inkra.jpg

 顧客は、VLANというよりも一種のバーチャルマシンに近い「バーチャルラック」ごとに区分けされ、それぞれ必要なサービスのみを受けるようになっている。これは独自のASICによって実現した機能といい、1台で最大1000〜1500ユーザーまでサポートできるという。

パケッティア「V-Shaper」

 パケッティアの帯域制御製品「PacketShaper」の機能を、VoIPアプリケーションに特化させた新製品だ。ベースはPacketShaperと同じで、アプリケーションごとに最低帯域を設定できる。ただし、設定できるポリシー数が限定されており、H.323やRTP、RTCPといったプロトコルに機能を特化させている。

vshaper.jpg

 この製品が生まれた背景には、「広域LANサービスやIP-VPNサービスを利用して拠点間を接続したが、安定した品質でVoIPを利用したいというニーズがあった」(代理店であるマクニカの担当者)という。ちなみに、広域LANサービスが普及するにつれて、基幹系データの通信品質保証を目的にしたPacketShaperの導入も増加しているということだ。

TiMetra「エッジルータ」

 残念ながら本体展示ではなく、エスシー・コムテクスのブースにて、現在開発中の製品コンセプトが紹介された。ネットワークプロセッサをベースにしたプログラマブルなエッジ「サービス」ルータで、新規アプリケーションの追加や変更が容易に行えるという。また、MPLS/BGP(RFC2547bis)のみならず、現在仕様策定作業が進んでいるDraft-MartiniやDraft-laserre-vkompellaによるVPLSに対応し、仮想専用線/仮想LANサービスを実現するという。

リーフエッジ「Edge Controller」「Connect Server」

 米リーフエッジが開発した、無線LAN環境向けのセキュリティ製品で、同じくエスシー・コムテクスのブースで参考展示という位置付けで紹介された。同社が独自に企画したSecurity Operation Center(SOC、ShowNetのSOCとは異なる)にも組み込まれていた。

reefedge.jpg

 リーフエッジの製品では、WEPだけでなくIPSecによるトンネリングを実現し、無線LAN環境でも高いセエキュリティを実現できるという。さらにユーザーごとのアクセス管理やQoS、アクセスポイント間のローミングといった機能も提供される。

シスコシステムズ「Cisco CSS 11503」

 シスコシステムズブースではなくIDC ShowCaseに展示されていた。

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 まだ未発表の製品であり、同社のコンテンツスイッチ「Cisco CSS 11000シリーズ」の新製品と思われるが、残念ながら詳細は不明だ。

関連リンク
▼NetWorld+Interop 2002 Tokyo オフィシャルサイト

[高橋睦美,ITmedia]