エンタープライズ:ニュース 2002/07/08 21:15:00 更新


マイクロソフトとコクヨのホットスポット「eXPerience Station」を使ってみた

マイクロソフトとコクヨのホットスポット「eXPerience Station」が設置されているコクヨのビジネスレンタルスペース「DESK@」新橋店を訪れた。

 マイクロソフトとコクヨは、「ブロードバンド時代のワークスタイルを提案する」ことをコンセプトに、Windows XP搭載のノートPCユーザーを対象にした高速インターネット接続サービス「eXPerience Station」をコクヨのビジネスレンタルスペース「DESK@」(デスカット)に設置することを先日の7月4日に発表している(関連記事)。7月8日に実際に営業を開始したDESK@新橋店を訪れた。

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DESK@新橋店。IEEE 802.11b(Wi-Fi)準拠のワイヤレスLANが2時間まで無料で利用できる。既にワイヤレスLANカードを持っていればそれを利用でき、無償の貸し出しも行っている。

 虎ノ門駅、新橋駅からほど近いDESK@新橋店に設置されたeXPerience Station。マイクロソフトはこのスペースを通じて、ワイヤレスLAN、IP電話およびテレビ電話、ストリーミングなど、Windows XPに標準搭載している機能を活用したモーバイルワークスタイルを提案するという。

 店内は空調が管理され、フリードリンクコーナーも設置されている。新橋周辺で仕事をするビジネスマンにとっては願ってもないワークスペースだ。欲を言えば、「もう少し広ければ・・・」という印象も受ける。

 サービス開始の日に早速eXPerience Stationを利用していた、音楽制作を仕事をしているというユーザーの北田氏は、eXPerience Stationのようなサービスをが手軽に利用できることで「自分のPC環境に対して無駄に投資をしなくて済む」と話す。確かに、ホットスポットによるインターネット接続をメインにする人ならば、PCのセキュリティ対策へのコストやPHSの通信環境などをある程度節約できるかもしれない。

 また、接続に必要な設定で、データの保護にはWEP(Wired Equivalent Privacy)が採用されている。筆者もWebの閲覧をしてみた。802.11aほどではないにせよ、普通に仕事をするには十分速い。最大11Mbpsのところで実効速度でも5Mbpsは出ているという。マイクロソフトとしては、高速の通信環境をベースに、Windows XPの多彩な機能をより多くのビジネスユーザーに体験してほしいとしている。

 同社の製品マーケティング本部、Windows製品部クライアントグループの永妻恭彦氏は、「Windows XPのリモートデスクトップ機能を使ったことがありますか? しびれますよ」と言って、同機能を紹介してくれた。

 リモートデスクトップは、会社など遠隔地のPC環境を、手元にある別のPCを介して会社の外から利用するもの。同機能を実際に試してみると、「会社に行かなくても仕事ができるといった」感想を多くのユーザーが持つことは理解できる。ただし、リモートデスクトップを利用する場合には、ファイアウォールで特定のポートを開けておく必要があるため、企業の情報システム室ではセキュリティの安全確保の観点で、採用を見送るケースもあるという。

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リモートでスクトップの利用画面。高速通信回線により、会社側PCの操作もスムーズだ

 ホットスポットサービスは、eXPerience Stationだけでなく、マクドナルドとYahoo!BBなど多くの企業が既に展開している。一般に課題としては、セキュリティの確保、課金体系の確立が挙げられることが多い。今後、仮にいたるところでホットスポットサービスを利用できるようになった場合に、ビジネスマンのワークスタイルが実際にどう変化していくのかを、ユーザーの職種、企業の立地などの観点から想像すると面白い。

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リクライニングシートも発見

 同サービスは、新橋店を皮切りに2003年6月30日まで実施される。今後はDESK@のほかの店舗にも展開していくという。

関連リンク
▼マイクロソフト

[怒賀新也,ITmedia]