エンタープライズ:ニュース 2002/10/01 19:04:00 更新


新Notes/Dominoはコスト削減を重視

米IBMはグループウェア「Lotus Notes/Domino 6」を発表する。同バージョンでは、新機能追加よりもコスト削減に主眼点が置かれている。

 IBMによれば、今回のLotus Notes/Domino 6は、顧客のNotes環境の運用コストを削減するとともに、ビジネス生産性向上を実現できるように設計されているという。これは、多くの顧客がIT予算の圧縮に直面しており、Notesに関するコスト低減を求めてきた結果という。

 Lotus Notes/Domino 6の新機能の多くは、「維持費改善とエンドユーザーの生産性向上にフォーカスした」とロータスソフトウェア副社長のケン・ビスコンティ氏は話す。

「一般的な例として考えれば、本ソフトウェアの購入コストは、メッセージング/コラボレーション関連インフラ全体の運用コストの20%以下だ」とビスコンティ氏。(運用コストには、システムのアップグレード費用やサーバ/クライアントPCなどの維持費も含まれている。)

 同ソフトウェアの大幅なアップグレードは1999年以来で、サーバ管理とモニタツールの向上、セキュリティ強化が図られている。また、圧縮技術を応用したパフォーマンス向上、WebSphereやTivoliなどほかのIBM製品との統合強化なども盛り込まれている。

 さらに、サーバサイドのアンチスパム機能も強化され、管理者が各デスクトップを自動的にアップグレードできる機能も含まれている。

 Notes/Dominoは、メッセージング/コラボレーションソフトウェア市場において、マイクロソフトのExchange Server製品群と競合している。アナリストによれば、Outlook Exchange環境の運用コストは、Notes/Dominoに比べ高価だという。その理由は、長距離または回線品質が悪い場合、動作が不安定なExchange ServerとOutlookクライアントの接続を維持するために、より多くのサーバを必要とするからだという。

「ロータスのNotes/Dominoは、クライアント/サーバ間でより高いパフォーマンスを提供し、回線品質が悪くても対応できるので、より大きくて集中管理された環境を実現でき」、結果的にコスト削減が可能だと、ガートナーのアナリスト、ジョイス・グラフ氏は話している。

[Sandeep Junnarkar,ITmedia]