エンタープライズ:ニュース 2002/10/10 22:06:00 更新


日本ネットワーク・アプライアンス、SAN/NASの両方に対応する新ストレージ製品を発表

日本ネットワーク・アプライアンスは、1台でSANとNASの両方に対応し、格納したファイルをSANとNASから共有できる、ファブリック接続型ストレージ製品「FAS900シリーズ」を発表した。

 日本ネットワーク・アプライアンスは10月10日、都内で記者発表会を開催し、1台でSAN(Storage Area Network)とNAS(Network Attached Storage)の両方に対応し、格納したファイルをSANとNASから共有できる、ファブリック接続型ストレージ製品「FAS900シリーズ」を発表した。

 FAS900シリーズは米ネットワーク・アプライアンスが10月2日に米国で発表したストレージ製品で、同社として初めてファイバーチャネルSANをサポートしている。

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日本ネットワーク・アプライアンス代表取締役社長の鈴木康正氏

 ネットワーク・アプライアンスは従来、「SANとNASでどちらが優れているか」という業界内の“戦い”において、NAS推進、SAN否定派であった。しかし「顧客企業が既にSANを導入していた場合、それをやめるよう説得してゼロからやり直させるのか。ユーザーが信じているものを変えさせるのはビジネスではない」(鈴木康正社長)との観点から、どちらが優れているかを主張するのではなく、顧客企業の求めているものを提供するために、SANのサポートを決定したいう。

 FAS900シリーズでは、従来のネットワーク・アプライアンス製品と同じアーキテクチャでのSANとNASの統合を実現しており、例えばOSではSAN関連のコマンドを追加しただけという。従来の同社のNAS製品の管理者であれば、スムーズにSANの管理も可能になるという。ネットワーク・アプライアンスによれば、SAN/NAS製品で同じアーキテクチャを使っている企業は同社以外にはなく、TCO削減の観点から大きなメリットがあるとしている。

 FAS900シリーズの最上位となるFAS960cは、最大ディスクドライブ448、最大ファイバーチャネルループ数8、最大容量は48テラバイト。SAN、NAS以外にも、仕様が標準化されるのを待ってiSCSIのサポートも予定している。

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[佐々木千之,ITmedia]