エンタープライズ:コラム 2003/01/17 15:51:00 更新


Linux Column:クライアントもLinuxにしていきたいが・・

前回はサーバの話を書いたが、今回はクライアントの話をしたい。ゆく年くる年でも、今年はクライアントビジネス大ブレイクと書いたしね。

 前回はサーバの話を書いたが、今回はクライアントの話をしたい。ゆく年くる年でも、今年はクライアントビジネス大ブレイクと書いたしね。

 去年ぐらいからの個人的な課題として、クライアント環境の移行というのがある。現在、私の仕事用環境はWindows 2000 Professionalに秀丸(エディタ)とBecky!(メールソフト)、PowerPoint 2000などを使っている。

 PowerPointなどは、社会人になって最初の仕事で資料作りをしたときくらから使っているので、道具としては随分年季が入っている感がある。

 それでも、なんとなくクライアントをLinuxに移行したいな〜と思わせるのは、やっぱりStar SuiteとかOpenOffice.orgを使ってプレゼンをしている人を見たりする機会が多くなってきたからだ。この前もMomonga Linuxの話をmoな人から聞いたときに、プレゼンがOpenOffice.orgだったのですが、意外と凝ったこともできたりして、ああ、実用上問題ないなあ、と思ったり。

 メールはNetscape使えばいいかな、エディタはGvimかなと情報を探してみたりとか。色々と思いは巡るのですが、どうしても、必ず引っかかってしまうのが日本語入力の問題。

 色々と試してみたのですが、どうも手に馴染まない。元々「松茸」で育って、「WXP」、Macで「WX3」、WindowsでMS-IME(以前はソレのOEM版だったので、あまり問題なし)と来ているので、手がそういう感じになっちゃってるんですよね。こんな仕事をしている関係で、1日に打つ文字数も(腱鞘炎になるぐらい)ハンパじゃないので、仕事の効率を考えると、おいそれとクライアントをLinuxに移行、なんていう風にならないんですよね。

 まあ、こんな風に考える私みたいな輩は少ないでしょう。だから少し一般論で考えてみましょう。一般的に、ユーザーは問題が起きていなければ、システムの移行については消極的にならざるを得ない。コストもかかるし、新しいシステムについてのユーザー教育も必要となるから「動いているシステムが、いいシステム」ということになろう。そこを移行しようかなと思わせるには、少なくとも互換性の点で問題が無い、仕事の効率が低下しないことが、提案に説得力をもたせるためには重要でしょう。

 Linuxクライアントビジネスが目の前の壁を突破できるかどうかは、物凄い革命的なことを実現する必要があるのではなくて、ほんの少しのギャップを埋めて同等に仕立てていくことの方が本当は必要なのではないでしょうか。それが、私の場合には日本語変換ソフトだし、それはユーザーによってそれぞれ違うのかもしれませんが、その辺りのユーザーニーズの情報というのがあまり出回っていない状況を、今年は変えていくところから始めないといけないかもしれませんね。

 最終的には個人的な意見ですが、管理工学研究所さんが「松茸 for Linux」を、あるいはエー・アイ・ソフトさんが「WXG for Linux」を出してくれたら、多分問題なく(?)クライアント環境をLinuxに移行していけそうな気がします。

 けど、その前に立ちはだかる12インチPowerBook G4の幻影を取り去らないといけないですけどね。そして後ろを振り返るとシャア専用PCが3倍の速度で迫ってきますし・・。年明け早々、悩みどころです。

 風邪が流行っているようですが、皆さんも気をつけてくださいね。

[宮原 徹,びぎねっと]