エンタープライズ:ニュース 2003/01/29 22:35:00 更新


Sidewinder G2 Firewallは「各部屋を守るドア」

セキュアコンピューティングジャパンは、ファイアウォール製品の新バージョン「Sidewinder G2 Firewall」と、これらの一元的な管理・運用を実現する「Sidewinder G2 Enterprise Manager」を発表した。

 セキュアコンピューティングジャパンは1月29日、ファイアウォールの新製品「Sidewinder G2 Firewall」と、これらの集中管理を実現する「Sidewinder G2 Enterprise Manager」を発表した。

 Sidewinderは、ネットワークスタックを論理的に分離し、各モジュール間のアクセスを禁止することで、root的なスーパーユーザーをなくし、ホストの完全な乗っ取りを防ぐ「SecureOS」と「Type Enforcement」技術をベースとしたファイアウォール製品だ。Common Criteria EAL5の認証を受けたハイエンドの製品だが、環境によって、パケットフィルタリングからアプリケーションプロキシまで、ファイアウォールの種類を選択することもできる。既に国内でも企業、官公庁などで1000社程度の導入実績を持つという。

 開発元の米セキュアコンピューティングは2002年2月に、米ネットワークアソシエイツより、ファイアウォール製品「Gauntlet」の事業を買い取っている。このGauntletのユーザーインタフェースや操作性などを組み込んだのを機に、改めて「Sidewinder G2」の名称で提供することとした。同時にパフォーマンスや安定性の向上も図られている。

 Sidewinder G2 Firewallは、従来どおりソフトウェア形式で提供されるほか、規模に合わせて6種類のサーバに登載したアプライアンス形式でも販売される。価格は、エントリモデルの「Model 25」が110万円からだ。

 同時にリリースされたSidewinder G2 Enterprise Managerは、複数台のSidewinder G2 Firewallに対するポリシー設定・変更やログ情報の収集を一元的に行う、管理専用アプライアンスだ。Sidewinder G2 Firewallと同様にSecureOS上で稼働するほか、各ファイアウォールとの通信はすべて暗号化される仕組みだ。操作はWindowsプラットフォーム上で稼働する専用インタフェースを通じて行う。

 同社シニアシステムエンジニアの米澤一樹氏は、企業は外部からの脅威だけでなく内部犯行にも備える必要があると指摘し、さらに「ファイアウォールは家を守る門というよりも、各部屋を守るドアのようなものになりつつある。内部ネットワークをセグメント化し、それぞれにファイアウォールを配置する必要があるだろう」と述べた。

 Sidewinder G2 Enterprise Managerの価格は300万円から。Sidewinder G2 Firewallとともに、2月7日より出荷される。


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[高橋睦美,ITmedia]