エンタープライズ:ニュース 2003/03/25 23:49:00 更新


インテル、エンタープライズ向けプラットフォームのロードマップを説明

インテルは定例のプレスミーティングで、Xeon、Itanium 2、およびそのチップセットなどエンタープライズ向けプラットフォーム製品のロードマップについて説明した。低消費電力版のItanium 2について解説した。

 3月25日、インテルは定例のプレスミーティングを開催した。席上、Xeon、Itanium 2、およびそのチップセットなどエンタープライズ向けプラットフォーム製品のロードマップについて、プラットフォーム&ソリューションズ・マーケティング本部エンタープライズ・ソリューションズ・グループ統括部長である平野浩介氏が説明した。

 まずボリュームサーバ/ワークステーション向けXeonに関しては、2003年内はシステムバスは533MHzのままながら、第3四半期にはオンダイ2次キャッシュを1Mバイトに拡張し、第4四半期には90ナノメートルプロセスで製造する「Nocona」を投入する。2004年にはシステムバスを高速化し、それに伴い新チップセット「Lindenhurst」も予定している。

Xeonプロセッサは2003年第3四半期にキャッシュを1Mバイトに拡張する

Xeonプロセッサは2003年第3四半期にキャッシュを1Mバイトに拡張する


 Xeon MPでは、2003年半ばまでに現行の「Gallatin」(2GHz、3次キャッシュ2Mバイト)を高速化し、2004年にかけてはGallatinの3次キャッシュを4Mバイトに倍増してさらにクロックも引き上げる予定。2004年中にはXeon MPも90ナノメートルプロセスの「Potomac」を投入する。Potomacではシステムバスの高速化と若干の変更を加えるという。このタイミングでPotomacの4wayシステム向けチップセット「Twin Castle」を投入する。

XeonプロセッサMPではGallatinの3次キャッシュを4Mバイトまで拡張予定

XeonプロセッサMPではGallatinの3次キャッシュを4Mバイトまで拡張予定


 Itanium 2では、2003年半ばに「Madison」をリリースする。Madison(1.5GHz、オンダイ3次キャッシュ6Mバイト)は現行の「McKinley」の30〜50%増のパフォーマンスになるという。2004年には3次キャッシュを9Mバイトに増加した「Madison 9M」。2005年には90ナノメートルプロセスで製造し、Madison 9M相当のプロセッサコアを2つ搭載した「Montecito」が控えている。

Deerfieldで低価格のRISCシステムのシェアを奪うという

Deerfieldで低価格のRISCシステムのシェアを奪うという


 また、Itanium 2の低消費電力版(LV Itanium 2)で2wayまで対応する「Deerfield」についても説明があった。Deerfieldは2003年後半に1.0GHz、3次キャッシュ1.5Mバイトで登場し、2004年にはクロックを1.0GHz超に高速化し、3次キャッシュも増やした「Deerfield Refresh」が続く。Deerfieldは、消費電力がItanium 2の130Wの半分以下、Pentium 4よりも少ない62Wに抑えているが、パフォーマンスは現行Itanium 2(McKinley)と同等としている。

 Deerfieldの投入によって、ハイエンドからエントリレベルまで幅広いシステムにItanium 2を導入できるようになるという。Deerfieldでは特に5000〜7000ドルクラスのシステムをターゲットにしており、「3000〜6000ドルクラスで50%超のシェアを持つサン・マイクロシステムズのRISCシステムを今後数年間で奪う」(平野氏)計画だ。

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[佐々木千之,ITmedia]