エンタープライズ:ニュース 2003/04/15 21:26:00 更新


エクストリーム、無線と有線を統合するレイヤ2/3ワイヤレスアクセススイッチを発表

エクストリームは4月15日、同社製品の新戦略「Business Optimized Infrastructure」と、それに基づく新製品を発表した。ワイヤレスネットワークなどの急速な普及を受けて、これらの状況へ柔軟に対応する製品を順次投入していく計画だ。

 エクストリームネットワークス(エクストリーム)は4月15日、同社製品の新戦略「Business Optimized Infrastructure」と、それに基づく新製品を発表した。

 今回エクストリームが打ち出した新戦略は、企業におけるネットワーク上のアプリケーション種類の増加や、ワイヤレスをはじめとするネットワーク接続デバイスの多様化の流れを受けたもの。これら多様化の流れとビジネス状況の変化に対し、柔軟かつ効率良く対応できるネットワークインフラ製品を順次投入していく計画だ。

 特に、アクセスレイヤに関しては「ワイヤレス端末は今後指数関数的に増加する」(同社)と見通しており、ワイヤレスが今後のキーワードになると想定した。この日発表したレイヤ2/3ワイヤレスアクセススイッチ「Summit300-48」とワイヤレスLANアクセスポート「Altitude300」は、この戦略に基づいた製品。アクセスレイヤに対して、第3四半期(7-9月期)に投入する。

 有線・無線ネットワークを統合するSummit300-48は、2Uサイズのレイヤ2/3スイッチで、有線ネットワークのほか、無線LANアクセスポイントの役割を果たすAltitude300などを収容する。接続されたAltitude300に対しては、無線LAN設定やWEP、WAPに準拠したAES暗号化機能などを提供する。多様な形態のデバイスに対応するため、PoE(Power over Ethernet)もサポートした。

 同製品は、10/100BASE-Tを48ポート搭載する。アップリンク用に、10/100/1000BASE-Tおよび1000BASE-Xのmini-GBICポートを、それぞれ4ポート備える。ホットスワップに対応した600Wの二重化電源を搭載するほか、将来のサービスに対応するためのモジュラ型拡張スロットも備えた。

 Altitude300は、Summit300-48と組み合わせて利用する無線LANアクセスポイント。IEEE802.11a/b/gの3規格を同時サポートする。同製品自体には、無線LAN設定などのソフトは搭載されておらず、Summit300-48に接続して、設定をダウンロードしてくる仕組みとなる。そのため、アクセスポイントごとに運用管理を行う必要がなく、Summit300-48側で一元的に行えるという。Summit300-48同様、PoEにも対応した。

エクストリーム第3世代ASIC「Triumph」

 アクセスレイヤ製品を束ねるアグリゲーションレイヤに対しては、同社第3世代のASIC「Triumph」を搭載したギガビットイーサネットモジュールを投入する。同モジュールは、「BlackDiamondシリーズ」用のもので、10/100/1000BASE-Tを24ポート搭載した「G24T3」と、1000BASE-Xを16ポート搭載した「G16X3」の2製品をリリースする。

 ギガビットイーサネットの高密度実装を可能にするアーキテクチャを持つTriumphは、最大360のギガビットイーサネット・コネクティビティを提供するという。10GbEにもネイティブで対応しており、10GbEを利用するコアレイヤに接続する際の制約やギャップを解消した。

 また、正確なレイトシェーピングや帯域制御を可能にするなどのトラフィック管理機能や、物理ケーブルを診断するネットワークインフラ管理機能を備えた。そのほか、ハードウェアベースで、1万ACLに対応するなどの強化も行った。

 Triumphを搭載した両モジュールは、4月に出荷を開始したとしている。

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▼エクストリームネットワークス

[堀 哲也,ITmedia]