エンタープライズ:ニュース 2003/04/23 23:57:00 更新


アドビ、Web/XML/PDFに対応した電子フォーム関連製品などを発表

アドビシステムズは、Web/XML/PDFに対応し、企業の文書プロセス管理の中核となる電子フォーム関連製品3製品、およびAcrobatによる電子申請を可能にするサーバソフト1製品、印刷/Web向け画像編集を自動化するサーバソフト1製品をリリースする。

 アドビシステムズは4月22日、Web/XML/PDFに対応し、企業の文書プロセス管理の中核となる電子フォーム関連製品3製品、およびAcrobatによる電子申請を可能にするサーバソフト1製品、印刷/Web向け画像編集を自動化するサーバソフト1製品を発表した。

Adobe Form製品群

 電子フォーム関連の製品は、電子フォーム設計ツール「Adobe Form Designer 5.0日本語版」、電子フォーム実行環境「Adobe Form Client 5.0日本語版」、PC/PDA/携帯電話にHTMLやPDFなど最適な形で電子フォームを配信する「Adobe Form Server 5.0日本語版」の3つ。これらはアドビが2002年4月に買収したアクセリオ社の製品で、文書プロセス管理製品群の中核となるもの。今回発表した新バージョンより、「Adobe Accelio」から「Adobe」ブランドに変更している。

 Adobe Form Designer 5.0日本語版は、アドビ電子フォーム製品のフォームテンプレートの作成・メンテナンスが可能な電子フォーム開発ツールで、レイアウト設計、オブジェクトやスクリプトによるロジック定義、最終プレビューまでを実行できる。5.0ではXMLに加え、スクリプトを試用したPDFフォームの生成に対応した。

 「Adobe Form Client 5.0日本語版は、Designerが生成したXMLベースの電子フォームをクライアント上で実行するためのソフト。入力されたデータのXMLデータへの書き出しや取り込みが可能。配信されたフォームをオフラインで操作できる。

 Adobe Form Server 5.0日本語版は、Designerが生成した電子フォームテンプレートを、受信側のクライアントデバイスを自動判別し、それぞれに適した形式のファイルを逐次生成して配信するサーバソフト。入力されたデータのエラーチェックや計算処理を行って、XML形式で期間システムに送信できる。電子署名にも対応する。

 動作環境はWindowsのみに対応し、Form DesignerとForm Clientが5月12日、Form Serverが6月10に似出荷開始予定。

特別機能を付加したPDFが生成できるソフト

 「Adobe Documents Server for Reader Extensions日本語版」は、政府機関や企業にいて、電子申請をはじめとするフォーム/ドキュメントベースの業務プロセスの電子化をサポートするサーバソフト。PDFファイルやフォームに対して、「Adobe Acrobat Reader」を使って電子申請やコラボレーションのための機能を利用可能にする特別の権限を与えられるという。

 アドビが2002年11月から配布している「Adobe Acrobat Reader 5.1」は、注釈ツールや電子署名、記入済みフォームの保存、記入データの送信など、電子フォームでファイルを扱うための機能が追加されているが、通常のPDFファイルではこれらの機能は「隠されて」おり、特殊な権限が埋め込まれたPDFを使用することで利用可能になる。

 Documents Server for Reader Extensions日本語版とAcrobat Reader 5.1を組み合わせることで、政府機関や企業は電子署名されて本人証明された電子フォームから、データをXMLデータベースなどに取り込めるようになり、従来紙で行われていた申請、届け出、文書交換を電子的に行えるようになるとしている。Documents Server for Reader Extensions日本語版は、第2四半期中に出荷の予定。

画像編集ワークフローを自動化

 「Adobe Graphics Server 2.0」は、印刷/Web向けの画像編集を自動化し、画像編集作業に要する時間やコストを大幅に削減できるサーバソフト。「Adobe Photoshop」や「Adobe Illustrator」、「Adobe InDesign」などで作成したレイアウトをテンプレートとして利用できる。カラーモード変換や解像度編集など多くの標準的な画像操作が可能で、PDF、EPS、PSD、TIFF、GIF、JPEG、SVG、WBMPなどの画像形式に最適化できる。オープンAPIをサポートしており、OracleやSQLなどのデータベースシステムで構築された既存の印刷/Web制作のワークフロー、コンテンツ管理システム、グループウェアなどと統合できるという。出荷予定は第2四半期中となっている。

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[ITmedia]