エンタープライズ:ニュース 2003/05/16 22:13:00 更新


セキュアソフトが統合アプライアンスのラインナップを強化、監視サービスも提供

セキュアソフトは、ファイアウォールやIPSec VPN、IDSといった機能を搭載したセキュリティアプライアンス「SecureSoft Tシリーズ」のラインナップを強化した。同時に機器の監視サービスも提供する。

 セキュアソフトは5月16日、ファイアウォールやIPSec VPN、IDS、IDPS(不正侵入検出・防御)といった機能を1つのきょう体にまとめたセキュリティアプライアンス製品「SecureSoft Tシリーズ」のラインナップを強化するとともに、機器の監視サービスを展開する方針を明らかにした。

 セキュアソフトは韓国をベースとする企業で、昨年8月に日本法人を設立、同年10月より3種類のラインナップでSecureSoft Tシリーズを販売してきた。

 これまで提供されてきたのは、ワークグループから中〜大規模ネットワークをターゲットとした「T-50」「T-100」「T-500」の3製品だった。新たに、IDS機能を搭載しないエントリモデル「T-30」と、中規模以上のネットワークを対象に、T-100の2倍のスループットを実現する「T-400」、さらに大規模エンタープライズやサービスプロバイダーをターゲットとしたハイエンド機種「T-1000」が追加された。標準価格は、T-30は45万円、T-400は198万円から、T-1000は660万円からとなっている。

 既に他にもいくつかのベンダーが、複数のセキュリティ機能を搭載した統合セキュリティアプライアンスを提供している。しかし「他社製品がIDS“もどき”であるのに対し、われわれの製品は本当のIDS機能を実現する。また、まずはIDS機能だけで導入しておき、必要に応じてファイアウォールやIDPSなど他の機能を柔軟に追加できることも特徴」と、同社代表取締役社長を務める姜昇旭氏は述べている。

 セキュアソフトは合わせて、SecureSoft Tシリーズを対象にした「SecureSoft 監視サービス」も展開する。同社監視センターが、顧客に代わってリモートから機器本体の生死や稼動状況を監視し、障害時には電子メールなどで通知するほか、月ごとの運用状況をサマリーレポートにまとめて提出するものだ。

 ファイアウォール監視サービスは1台あたり月額2万円から、IDS監視サービスでも月3万円からといった価格で提供する。こうした料金設定にすることで、中小規模企業や地方自治体などでも導入しやすくした。またオプションサービスとして、リモートからの設定情報変更やログ解析レポートといったメニューも用意している。

 同社はさらに、リスク分析や脆弱性評価といった要素を含むセキュリティコンサルティングや教育サービスも展開していく計画だ。「本当に怖いのは、表面に現れてこない内部のセキュリティ侵害。その対策として、コンサルティングや脆弱性診断サービスは不可欠だ」(姜氏)。同氏は合わせて、情報セキュリティ対策においては、民間やユーザー側の努力だけでなく、法律整備も含めた国家的な取り組みも不可欠だと指摘している。

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[高橋睦美,ITmedia]