エンタープライズ:ニュース | 2003/05/21 11:38:00 更新 |
NTTら5社、マルチレイヤでのGMPLSシグナリング相互接続実験に成功
NTTら5社は5月20日、複数レイヤにおけるGMPLSのシグナリング相互接続実験に、世界で初めて成功したと発表した。
NTTと日本電気(NEC)、富士通、古河電気工業、三菱電機の5社は5月20日、複数レイヤにおけるGMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)のシグナリング相互接続実験に、世界で初めて成功したことを明らかにした。この実験はフォトニックインターネットラボ(PIL)で実施された。
GMPLSは、MPLSを下敷きに、IPパケットやTDM、光波長といった異なる複数のレイヤとそのパス(経路)を一元的に制御・管理することを目指して開発された技術で、徐々に実装が進みつつある。GMPLSを用いれば、従来のように、レイヤごとに専用の制御装置を介して個別に運用・管理を行う代わりに、IPと同様な技術でパスの設定を行い、クロスコネクトを運用できるようになると期待されている。
今回の実験は、現在達成されている運用管理手法の統一にとどまらず、IPとTDM、光波長というネットワークレイヤすべてを統一的に扱えるようにすることを目的とした。参加各社は、複数レイヤのパス設定・解除が可能な制御ソフトウェアを開発・実装し、その制御装置を相互接続。その上で、IPとTDM、光波長というレイヤの異なるパスを設定するマルチレイヤシグナリングの動作の検証実験に成功した。なお、各社の制御装置間でやり取りするシグナリングプロトコルには、GMPLS用の拡張を施したRSVP-TEを用いた。
各社はこの実験の成功により、アプリケーションの違いやトラフィックの混雑具合に応じて、複数のレイヤの組み合わせによる多数の候補経路の中から、最適かつネットワーク全体から見て効率的な経路を設定できるようになるとしている。これは、オペレータにとっては運用費用の削減にもつながる。
なお実験結果は、5月22日に鹿児島大学で開催される電子情報通信学会の通信方式研究会で発表される予定だ。
関連リンクフォトニックインターネットラボ
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[ITmedia]