エンタープライズ:ニュース 2003/06/17 19:19:00 更新


HP幹部、HP Software Forumで「アダプティブ・エンタープライズ戦略」を語る

「アダプティブ・エンタープライズ」はHPの企業戦略の中核を成すものだ。同社上級副社長がシカゴで開催中のHP Software Forumで、その戦略の概要を語った。(IDG)

 Hewlett-Packardは、シカゴで6月16日から開催されているHP Software Forumで、バラバラなソフトウェアとハードウェアの混在による障害が管理可能になり、コントロールツールは動的にインフラストラクチャをシフトさせると顧客に訴えかけている。そして、同社はその目的を達成することにより何を得られるのか、そして何が障害となっているかを描き出そうとしている。

 HPの上級副社長兼ソフトウェア・グローバル・ビジネス・ユニットのジェネラルマネジャーであるノラ・デンゼル氏は、HPのアダプティブ・エンタープライズ戦略とDarwin Reference Architectureがサービス管理フレームワークを構築用の触媒として機能するためのステップを分かりやすく説明した。同氏によれば、組織のインフラストラクチャレイヤーは、ビジネスの無数の変化に即座に対応できるように、仮想化しておく必要があるという。

 「簡単な答えはない」とデンゼル氏は聴衆に警告する。参加者の多くは不安定な景気の中で成長や投資に関して慎重な姿勢を見せている。「IT環境における究極の適応状態は、あなたのリソースを最適化して供給と需要をマッチさせることだ。どのビジネスプロセスをとってみても、自動化を必要とするイベントを引き起こす」と同氏。

 デンゼル氏によれば、顧客は外部のソフトウェアアプリケーションと簡単に接続し、既存のITインフラストラクチャを管理・メンテナンスするために必要なコスト、時間、人員を節約できるような柔軟性を持つインフラストラクチャモデルを採用したいと考えているという。節約したコストは、アプリケーションデベロッパーによる新しい試みに再配分できる、と同氏。

 アダプティブ・マネジメントを成功させるには、まずストレージ、サーバ、モニタリング、在庫、提供、計画といったリソース全般にわたって安定したコントロール下に置かなければならないと、同氏は顧客に語った。

 次にやらなければならないのは、サービスなどの日常業務活動。

 「分割化されているべきではなく、すべてが統合され、クラスター接続されていなければならない」とデンゼル氏は述べた。

 最後に、リアルタイムのビジネスアジリティ(敏捷性)を実現するには、エンドユーザーがビジネスプロセスをIT機器に人が介在しない自動的パラダイム(SOAPやWSDLなどのサービスプロトコル)でリンクさせる必要がある。

 「これはビジョンではない。これらは現在出荷しているHP製品であり、アダプティブ・マネジメントにより管理されるのだ」と同氏は付け加えた。

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[Brian Fonseca,IDG News Service]

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