エンタープライズ:ニュース 2003/06/23 17:28:00 更新


製造業の全過程で協調環境を構築するJavaベースの基盤ソフトウェア「FIPER」発表

EAIにB2Bの機能を併せ持つ、協調環境構築のための基盤ソフトウェア「FIPER」が発表された。J2EEサーバを核とし、部門間、あるいは企業間でデータおよびプロセスの統合・連携を可能にするという。

 エンジニアス・ジャパンは6月23日、エンジニアリングプロセスの協調環境を構築する基盤ソフトウェア「FIPER」(ファイパー)を発表し、「FIPER Version1.0」を7月1日に発売することを明らかにした。

 FIPERは、J2EEに準拠した管理サーバソフトウェアを核とし、各部門、関連企業のシステムを接続した分散ネットワーク環境を構築することにより、部門間および企業間で、データおよびプロセスの統合・連携を可能にするJavaベースの基盤システム。企画、研究・開発から、設計、製造、保守、リサイクルまでの製品ライフサイクル全体に渡る協調環境を実現し、全社規模および取引企業も含めた効率化と「全体最適化」のためのソリューションを提供するという。

 従来、部門間および企業間でプロセスやデータを連携させるために、人間が介在して複雑な作業を行っていたのに対し、FIPERでは、連携から実行までを自動化し、効率化を図れるため、一部の設計・仕様に変更が生じた場合でもスムーズに全体に反映させることができるという。

 FIPERは、大学、ベンダー、ユーザーが参画する米国家プロジェクトとして4年間かけて開発され、その中核技術を提供した米Engineous Software(ノースカロライナ州)が、商品化に関するすべての権利を保有しており、今回世界同時に発表・発売する。Engineousは1994年、General Electric Companyより分離独立して設立され、CAO(Computer Aided Optimization:コンピュータによる最適化)分野のリーダー的存在。1998年7月には、同社としては海外初の海外法人としてエンジニアス・ジャパンを設立している。

 FIPER Version1.0の価格は、年間ライセンスで850万円から。エンジニアス・ジャパンでは、直販ならびに販売パートナ経由で、向こう3年間で国内200システムの販売を見込んでいる。FIPERプロジェクトのコンソーシアムメンバおよびパートナへの出荷開始は7月から、一般ユーザーへの出荷開始は、2003年10月上旬からを予定いるという。

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▼エンジニアス・ジャパン

[ITmedia]