エンタープライズ:ニュース 2003/06/26 22:35:00 更新


シトリックス、Windows Server 2003対応のMetaFrame XPを発表

シトリックスは、「Citrix MetaFrame XP Presentation Server for Windows, FR 3」を発表。同製品を基盤に今後の製品のスイート化を図る。

 シトリックス・システムズ・ジャパン(シトリックス)は6月26日、「Citrix MetaFrame XP Presentation Server for Windows, Feature Release 3」を発表。7月1日から発売する。

 MetaFrame XPは、Windowsサーバの持つターミナルサービス機能を拡張するソフトウェア。Windowsアプリケーションをサーバ上で一括管理し、リモートにあるさまざまなクライアントから利用できるようになる。

 Windowsターミナルサービスの基盤技術はCitrixとMicrosoftのクロスライセンスにより共同開発。両社のパートナープログラムの中でも互いに重要な位置を占めている。

 FR3では、「Windows Server 2003」に対応し、「Certified for Windows Server 2003」認定ロゴを取得した。昨日行われたWindows Server 2003の発表で、マイクロソフトはパートナーとの連携を強調しており、シトリックスも名を連ねていた。

 FR3では、Webブラウザからアプリケーションに接続する際のセキュリティを強化。RSAの認証ソリューション「SecureID」をはじめ、スマートカード、指紋認証などWeb対応認証システムとの組み合わせられるようになった。

 また、HTMLコンテンツのブラウジングパフォーマンスの向上も図られている。特に、弱点とされてきた画像の転送に関しては、専用バーチャルチャネルとキャッシュを使うことで、大幅に改善。そのほか、ユニバーサルプリンタドライバIIに対応し、プリンタドライバの維持管理を省力化、印刷品質を向上した。

 クライアントコンソールの「ICA Win32クライアント」、「ICA Javaクライアント」も強化した。ICA Javaクライアントについては、シームレスウィンドウとなるなど操作性、パフォーマンスが格段に強化されたという。「Win32版に比べると、Java版はまだまだ十分でなかったが、今回で同等になった」(シトリックス・プロダクトマーケティング竹内裕治氏)。

 シトリックスでは、MetaFrame XPを基盤に今後リリースする製品を統合する戦略を明らかにしており、今後は一貫したアーキテクチャによるスイート製品「Citrix MetaFrame Access Suite」として展開。このスイートの一翼を担う製品として、MetaFrame XPのシャドーイング機能を拡張する「Citrix MetaFrame XP Conferencing Manager」を8月1日から投入する。

 Conferencing Managerは、多対多でのシャドー機能を実現するもので、PCなどのデバイスから、ネットワークを通じて同一のアプリケーションを共有できる。「Microsoft Outlook」などと連動して会議の開催通知を行うことも可能だ。同社プロダクトマーケティングの内田真美氏は、「アプリケーション会議のほか、分散した参加者に対してトレーニングなどに利用できる」と話した。

 MetaFrame XP Presentation Serverの価格は、最小構成5ユーザーのStandard Editoinで39万9500円。Conferencing Managerは、同時アクセス数5ユーザーで8万4150円。

 この日、同社は、シトリックスのソリューションとの組み合わせによる相互補完できるソフトウェアベンダーやサービスプロバイダーに向けたパートナープログラム「Citrix Business Alliance」も発表している。

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[堀 哲也,ITmedia]