エンタープライズ:ニュース | 2003/07/02 17:15:00 更新 |
基調講演:モジュラーコミュニケーションプラットフォームを説いたIntel
NetWorld+Interop 2003 Tokyo、最初の基調講演には、米Intelのマイク・リッチ氏が登場。ネットワーク機器がモジュラー化されたプラットフォームに移行することで、導入・運用コストを削減できると述べた。
NetWorld+Interop 2003 Tokyoの基調講演のトップバッターは、米Intelのコミュニケーションズ事業本部副社長兼オプティカル製品事業部長を務めるマイク・リッチ氏だ。同氏は、2年前のNetWorld+Interop Tokyoで、Intelのコミュニケーショングループのゼネラルマネジャー、ショーン・マローニ氏が行った講演にならって、わずか2分の間にいかに多くのユーザーや機器、データが増えているかを示し、インターネットおよびブロードバンド接続の普及ぶりを紹介した。
「2分のうちにバックボーンネットワークを流れているデータのビット数は250兆に上る」(同氏)。
このようにデータが膨大な量に及ぶ一方で、ビット当たりの収入は減少しているのが実情だ。この問題を解決するためには、プロプライエタリな技術ではなく、IPをベースに新たなサービスを展開していく必要があるとリッチ氏。そこで不可欠なのが、拡張性と柔軟性を備え、しかもモジュラー化されたコミュニケーションプラットフォームという。
リッチ氏は、このモジュラー化されたコミュニケーションプラットフォームによって、設備投資と運用コストの両方を削減できると述べた。
ちょうどコンピュータの世界で、プロプライエタリなメインフレームから、オープンな標準に基づく新しいコンピュータ――当然同氏はIAサーバをその例として挙げたわけだが――に地位を譲ったのと同様に、ネットワーク機器の世界においても、ASICや独自OSに基づく互換性のない機器から、共通のOSやミドルウェア、モジュラー化されたハードウェアを利用し、相互接続性を備えた機器への移行が生じる、というのが同氏の見方だ。その要素技術がAdvanced TCAでありPCI Expressという。
「モジュラーコミュニケーションプラットフォームによって、導入コストや運用コストを減らせるだけでなく、機器を市場に導入するまでの期間を短縮できる。これが今後の成長には不可欠だ」(同氏)。
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インテル
NetWorld+Interop 2003 Tokyo
[高橋睦美,ITmedia]