エンタープライズ:ニュース 2003/08/27 16:22:00 更新


SCOは「仇敵」IBMの製品を使っている

SCOはUNIX著作権を振りかざして対IBM訴訟を仕掛けているが、IBMの製品が嫌い、というわけではなさそうだ。(IDG)

 IT業界は排他的な慣習で知られているが、実際のところはそうでもないかもしれない。先週はMicrosoftが基幹サーバの一部でLinuxを実稼働させているという皮肉な事実が発覚、そして今度はThe SCO Groupが自社の投資家向けサイトをIBM製品でホスティングしていることが判明した。

 SCOは、たしかIBMがLinuxにSCOが持つUNIXコードを違法に追加したとしてIBMを訴えていたはず。IBMはそれが事実とは考えていない。この法的闘争は今も続いており、LinuxとIBMに火の粉が降りかかっている。

 しかし、IT企業は実用主義でもあるので、SCOは自社の投資家向けサイトであるir.sco.comを、IBMの専門家の手を借り、IBMの子会社であるSequentのマシンで運営しているのが得策だと判断しているのだ。しかし、OSとサーバソフトの選択については旧友であるMicrosoftの製品を選んだ。Windows 2000とMicrosoft-IIS/5.0を選択している。

 しかし、大きな疑問が残る。この小さな愛は著作権闘争の中にうずもれてしまうのか? この問題のサイトはオフラインになっている(翻訳時点では復活している)。オープンソースの支持者が同社をターゲットにDoS攻撃を仕掛けたのが原因であるのは確かだ。

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[Kieren McCarthy,IDG News Service]

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