エンタープライズ:ニュース 2003/09/18 03:44:00 更新


基調講演:合併による相乗効果の大きさを強調するPeopleSoft幹部

「PeopleSoft Connect 2003」の2日目、基調講演では、同社の製品担当エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるラム・グプタ氏が、J.D.Edwardsとの合併後の同社の製品戦略について話した。

 米PeopleSoftがアナハイムで開催している「PeopleSoft Connect 2003」の2日目、基調講演では、同社の製品担当エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるラム・グプタ氏が、J.D.Edwardsとの合併後の同社の製品戦略について話した。

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ラム・グプタ氏

 コンウェイCEOの基調講演で既に、今後「PeopleSoft Enterprise」「PeopleSoft EnterpriseOne」「PeopleSoft World」として製品を展開することが明らかにされている。グプタ氏は、3つの製品ラインの構築についての戦略を説明した。

 「Keep、Expanding、Improving」をキーワードに掲げるグプタ氏は、「今までPeopleSoftが手薄にしていた分野と、同様にJ.D.Edwardsが持たなかった機能を相互に取り入れていく」という基本的な製品戦略について触れた。

 例えば、J.D. Edwards 5の後継となるPeopleSoft EnterpriseOneでは、SRM(Supplier Relationship Management)やService Automationなどの機能をPeopleSoft Enterpriseから取り入れて強化する。一方、EnterpriseOneの強みである製造やサプライチェーンプランニングの部分では、 PeopleSoft Enterpriseの方へと機能を提供することになる。

 この点が、両社が再三に渡って強調する「2社の統合による大きな相乗効果」を、製品の側面から示すものとなる。

 さらに、同氏は、PeopleSoftの製品戦略の鍵になる「Total Ownership Experience」についても触れた。これは、アプリケーションについて、導入、利用、維持という1つのサイクルと考え、運用していくときの指針になる。

 導入の部分については、「PCベースのソフトと同じように」、ステップバイステップでインストールできるようにする。インストールおよび構成の自動化、「箱から出してすぐ」システムに統合できることもキーワードになった。

 一方、利用については、「いちはやくブラウザ対応を実現した」というPeopleSoftの強みを生かし、ユーザーがさまざまな仕事をする際に、ポータルを利用して仕事を効率的に進めることができると話した。

 さらに、維持については、監視ツールが組み込まれていること、パフォーマンスチューニングが容易であること、更新の自動化などの機能が上げられた。

 例えば、管理者がシステムの遅延を発見した場合、管理ソフトを使うことで、SQLレベルでパフォーマンスのボトルネックをすぐに調べることができる。

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[怒賀新也,ITmedia]