エンタープライズ:ニュース 2003/11/01 00:42:00 更新


バックアップ運用状況の可視化を実現する「Backup Resource Monitor」

米StorageTekは、プライベートカンファレンス「FORUM 2003」の展示会場で、幾つかのソフトウェア製品を紹介した。

 米Storage Technologyとくれば、テープライブラリやディスクサブシステムなど、ハードウェア製品の印象が強いが、実際にはストレージ管理システムやアプリケーション志向のソフトウェアも製品ポートフォリオに含まれている。同社は、プライベートカンファレンス「FORUM 2003」の展示会場で、幾つかのソフトウェア製品を紹介した。

 その1つが「Backup Resource Monitor」だ。同社パートナーが提供している複数のバックアップ/リカバリ用ソフトウェアと連携し、それらが作成するログをデータベースに集約して、バックアップ運用状況を一元的に把握するための製品である。

Backup Resource Monitor

「Backup Resource Monitor」のWebベースの管理画面

 この製品ではまた、エージェントの導入により、ファイバチャネルスイッチやテープライブラリからも情報を収集できるようになっている。一連の情報を総合することで、どのデバイスで、どういった状態でどんなバックアッププロセスが進んでいるかをWebブラウザのインタフェースから確認できる。何か問題が発生した場合に、電子メール形式でアラートを送ることも可能だ。

 同社の説明によるとBackup Resource Monitorは、「これまで個別にしか把握できなかったバックアップの運用状況を目に見えるようにし、今何が起きているのかを理解できるようにする」ための製品という。例えば、あるバックアッププロセスが失敗した場合、画面をドリルダウンすることによって原因の切り分けを行える。障害の原因を速やかに把握することで、ボトルネックの部分を改善したり、バックアップスケジュールを変更したり、あるいはハードウェアの増設を行ったりといった対処をすばやく、かつ的確に行えるようになることがメリットだ。ハードディスクのプロビジョニング機能もサポートされるという。

 Backup Resource Monitorは2004年第1四半期にリリースされる予定だ。当初はVeritas NetBackup、Tivoli Storage ManagerおよびLegato NetWorkerに対応しており、順次CA BrightStorなどにもサポートを広げていくという。

 会場ではまた、電子メール向けソリューション「Email Xcelerator」の一貫として、アーカイブ用の製品もも紹介された。

 メールの流量が増え、添付ファイルのサイズが拡大した結果、電子メールシステムに要求されるストレージ容量もまた増加の一途をたどっており、ディスクの相次ぐ増設が必要になるケースもある。このソフトウェアは、アーカイブを組み合わせることによってこの問題を解決するものだ。

 同製品を利用すれば、ユーザーは普通に電子メールを開いているつもりでも、実際にはそのデータは、メールサーバ本体ではなくアーカイブから引き出されるようになる。つまり、限りあるディスク容量でも効果的に電子メールシステムを運用できるようにするという。このアーカイブに、ATAを利用した安価なディスクを利用すれば、コストパフォーマンスはさらに高まるという。

 同製品はドイツのIXOS Softwareとの連携によって実現されており、アーカイビングのスケジュール設定や高度な検索機能を備えている。対応するのはMicrosoft ExchangeとLotus Notes。

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[高橋睦美,ITmedia]