エンタープライズ:ケーススタディ 2003/11/14 22:47:00 更新


UFJ銀行、Itanium 2搭載のHP Integrityサーバを海外業務向け基幹システムに採用

日本ヒューレット・パッカード、UFJ銀行の海外業務の基幹システムに、64ビットプロセッサのItanium 2とHP-UXをOSとして搭載した「HP Integrityサーバ rx5670」をはじめとする同社サーバの採用を決めたことを明らかにした

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は11月13日、UFJ銀行の海外業務の基幹システムに、64ビットプロセッサのItanium 2とHP-UXをOSとして搭載した「HP Integrityサーバ rx5670」をはじめとする同社サーバの採用を決めたことを明らかにした。

 UFJ銀行は、海外情報提供や海外店舗のネットワークを通じて日本企業の海外進出をサポートするなど、海外での事業も展開している。従来、同行では、こういった海外の支店で行う融資や預金などの基本的な銀行業務をメインフレームで構築し、運用していたが、メンテナンスを含めたトータルコストの負担増やシステムの硬直化が問題になっていたという。

 そのため、これら海外の基幹業務システムをオープンプラットフォーム上で構築することを決めたという。システム構築にあたり、UFJ銀行は、将来の拡張に柔軟に対応でき、総コストを低く抑えることや、統合銀行業務パッケージの稼動実績があること、海外におけるサポート提供能力が高いことなどを挙げた。

 Itanium 2を搭載したHP Integrityのrx5670は、Oracle9iとの組み合わせで4プロセッサ構成でのTPC-C世界記録である毎分13万6110トランザクションを達成、また、SAP APOの標準ベンチマークで8プロセッサ構成の世界記録を達成するなど、パフォーマンスに優れているという。

 また、1CPUあたりの処理能力が高いため、より少ないプロセッサ数での処理が可能としており、ハードウェアコストとともにCPUライセンス数で計算されるアプリケーションのライセンス費用も抑えることができるとしている。

 将来的にはHP Integrity rx8620、rx7620、rx4640およびHP Integrity Superdomeにおいて、1枚のプロセッサボードに2CPUを搭載できるHP独自のチップセット「MX2」も利用できるため、将来のトランザクション増加に対応する拡張性を提供されるとしている。

 また、銀行系基幹システムの導入実績としては、HPは米シティバンクなど、多くのバンキングシステムの導入実績があり、UFJ銀行も評価したという。

 ベンチマークの数字は、2003年11月12日現在のもの。

関連リンク
▼HP Integrityサーバ
▼日本ヒューレット・パッカード

[ITmedia]