インタビュー
2004/03/16 15:57 更新


運用管理を「可視化」、ITILの技術者育成に注力するCA

システム運用管理に関して現在、IT Infrastracture Library(ITIL)と呼ばれる標準が注目されている。ITIL教育を行っているCAは「ITILが今後数年のIT業界のキーワードになる」と話している

 システム運用管理に関して現在、IT Infrastracture Library(ITIL)と呼ばれる標準が注目されている。1980年代後半に英国の政府機関で原型が作られた同標準は、システム運用のための業務プロセスモデルだ。その完成度と実用性の高さから、英国内外の企業にも採用され、欧米ではデファクト・スタンダードとして認知されているという。

 日本において、ITILの教育を行っているのは主にコンピュータ・アソシエーツ(CA)と日本ヒューレット・パッカード(日本HP)の2つ。そのうち、「ITILが今後数年のIT業界のキーワードになる」とし、取り組みの強化を図るのがCA。同社のテクノロジーディビジョン、エデュケーションディレクターを務める中川悦子氏に話を聞いた。


ITmedia CAが現在ITILに注目する理由は?

中川 CAは2003年の12月に、ITILをベースとしたITサービスマネジメント市場に参入しました。ITILによって、システムの運用管理を可視化できます。ITILのフレームワークに合わせ、CAが持つUnicenter、Brightstor、iCan、AllFusion Change Managementなどの製品をマッピングする形で顧客に紹介し、体系的なシステム運用管理のあり方を示すことが、CAとしての戦略の1つにもなります。

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中川悦子氏

 現在、企業システムは、メインフレームから、UNIX、Windows、Linuxなどのオープン系製品に移行しようとしています。コストパフォーマンスの高さを見込んでこうした移行に踏み切るケースも多いですが、管理コストに関しては想像よりも高くつく傾向があるのです。これを可視化してTCOを削減することが、ITILを利用するユーザーが考える効果の1つとなります。

 また、ITILのトレーニングを受け、資格を持っている人は、自社のIT投資について「過剰ではないか」判断したり、別の方法を提案することもできます。また、サーバに障害が発生した場合の原因の切り分けなど、運用における人、製品、プロセスの効果的な扱い方に標準が提供されることで、大幅に効率を上げることも可能になります。

 今まで、システム運用管理にはあまり標準というものがなく、効率性に欠けていたことも事実であるため、ITILは日本でも今後爆発的な普及をすると考えています。実際に、CAのトレーニングコースへの応募者も非常に多いのです。

ITMedia 具体的にはどのような取り組みがあるでしょうか。

中川 CAが企業ユーザーなどを対象に提供するITサービスマネジメントコースにおける、「ITIL資格取得プログラム」は具体的に、入門的な「エッセンシャル」、管理者向けに設定される「マネジャー」の2つに大きく分かれます。エッセンシャルは4月、マネジャーは5月にコース開始を予定しています。

 市場に参加した12月には、ITILによるサービス管理を提供するための製品、サービス、そして教育も含めて提供する「ITSM-BASEソリューション」を発表しました。

ITMedia 「標準」としてのITILの特徴は?

中川 例えば、ISOと比較すると現実的で柔軟であると考えていいです。ISOは「べき論」に近いといった印象がありますが、ITILは、「できるところから始めていい」ことも特徴です。これは、ITILが欧米で爆発的に広まった最大の理由です。



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▼コンピュータ・アソシエイツ

[聞き手:怒賀新也,ITmedia]

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