特集
2004/03/25 18:00 更新
特集:第3回 JBossのインストールから基本的な使い方まで (1/8)
Webアプリケーション構築で拡張性を持たせるEJB。オープンソースとして提供されているアプリケーションサーバソフト「JBoss」を取り上げ、インストールから基本操作までを解説する。
第1回「EJBの仕組みを知ろう」、第2回「インタフェースとBeanクラス作成でEJBの核を知る」と重ねてきた特集「JBossで始めるEJBの基礎入門」も、今回でひと区切りとなる。第2回目まででEJBの基礎を理解したことを踏まえ、今回は実際の稼働環境で使用するアプリケーションサーバ「JBoss」のインストール、そしてこれまでに解説したEnterprise Beanを配置し、実行をしてみよう。
JBossはオープンソースのJ2EE対応アプリケーションサーバソフト
JBossは、JBoss Groupによって作られたオープンソースのJ2EE対応アプリケーションサーバソフトだ。J2EE 1.3仕様を完全にサポートし(JBoss 3.2の段階)、LPGPライセンスの元で自由に利用できる。2004年3月19日現在は、JBoss 3.2.3が最新バージョンとなっている。なお、現時点ではJ2EE 1.4仕様のJBoss 4.0(3月16日公開バージョンは4.0.0DR3)も存在するが、JBoss 4.0はデベロッパーリリースであり、正式版ではない。
また、JBossはWebコンテナとしてTomcatを採用している(関連特集)。そのため、JBoss 3.2.3をインストールすれば、EJBだけでなく、JSP/サーブレットも実行できる。
入手方法からインストール−通常はバイナリ版を利用
JBossには、ソース版とバイナリ版が用意されている。バイナリ版といっても一般的なマシン依存コードではなく、JavaのVMコードで構成されたものだ。そのためプラットフォーム依存はない。一般的にはソースから構築する必要はなく、バイナリ版を利用すればよい。
JBossは、JBossのダウンロードページから入手できる。ダウンロードページには、zip形式、tar/gzip形式、tar/bzip2形式があるが、内容は同じなので、自分の環境に合ったものを利用するとよい。今回は、tar/gzip形式のjboss-3.2.3.tgzをダウンロードし、Red Hat Linux 7.2上で利用する方法を説明する。JBoss 3.2.xの実行には、JavaVMの(J2SE)の1.3以上が必要となる。既にインストールしていないのであれば、先にJavaVMをインストールしておこう。
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JBossは、インストール作業が特に必要なく、tarコマンドで展開後、適当なディレクトリに配置するだけでよい。まずは、jboss-3.2.3.tgzファイルを展開する。
$ tar xzvf jboss-3.2.3.tgz |
カレントディレクトリにはjboss-3.2.3というサブディレクトリができ、その中にファイルがある。そのままのディレクトリで実行してもよいが、以降の解説で分かりづらくなる可能性がある。そのため、以下の説明では次のように展開した内容を/usr/local/jboss/ディレクトリに移動する。
# mv jboss-3.2.3 /usr/local/jboss |
[大澤文孝,ITmedia]
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