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2004/04/06 21:26 更新


SBT、暗号化技術「VSC」の評価・実用化でカオスウェアと提携

SBTは、カオスウェアと暗号化技術「Vector Stream Cipher」の評価/実用化で提携したと発表した。

 ソフトバンク・テクノロジー(SBT)は4月8日、カオスウェアと暗号化技術「Vector Stream Cipher」(VSC)の評価/実用化で提携したと発表した。

 VSCは、独立行政法人情報通信研究機構(旧通信総合研究所:CRL)が特許を持つ暗号アルゴリズムで、世界最速の多次元的ランダムベクトル列を生成する。処理速度の高速性、暗号強度と不規則性、柔軟性に優れるといった特徴があり、動画や医用画像、CADなど大容量データのリアルタイムな暗号化・復号化を可能にするという。著作権は、カオスウェアが保有している。

 SBTは、第三者評価機関としてVSCの安全性評価実験に参画。世界標準のランダム性評価テスト「NIST800-22」の2つの誤りを訂正したものを利用して、同技術に対する安全性を確認している。結果は、既に社団法人電子情報通信学会主催の「電子情報通信学会技術研究報告IT2003-104」で発表されている。

 現在、カオスウェアはVSCを利用したソフトを開発しており、SBTは開発支援や安全性評価を実施し、積極的に採用していくとしている。具体的には、SBTが既に業務提携しているセラーテムテクノロジーの画像フォーマット「Pixel Live」および管理ソフト「Pixel Safe」を組み合わせて、大容量デジタル画像の圧縮・保存・復元技術をさらに安全性に優れるものに発展させるなどし、医用画像、建築図面、製造図面、衛星・航空写真など、高精細の画像処理が求められる動画・静止画を利用する企業に向けて販売するという。

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[ITmedia]

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