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2004/05/20 20:58 更新
UserModeLinux上でKNOPPIXをカスタマイズ――産総研が発表
産総研は、これまでCD版KNOPPIXでネックとなっていたカスタマイズをUserModeLinx上で可能にする「Customizable KNOPPIX on UserModeLinux」を公開した。
独立行政法人の産業技術総合研究所は5月20日、「Customizable KNOPPIX on UserModeLinux」を公開した。現在、KNOPPIX-UML-COW-SHFS-20040518.isoというISOイメージがダウンロード可能となっている。なお、KNOPPIX 3.3 20040216-20040220版をベースとしている。
Customizable KNOPPIX on UserModeLinuxの特徴として、これまでCD版KNOPPIXでネックとなっていたカスタマイズがUserModeLinux上で可能になったことが挙げられる。これはUserModeLinux(UML)のCOW(CopyOnWrite)機能を使うことで実現したもの。COWとは、基のファイルシステムに影響を与えずに、更新したファイルの差分のみを確保できる機構。KNOPPIXのようにリードオンリーのCDメディアのファイルシステムでも更新差分を別途確保して、書き込みも可能になる。
通常のcloopファイル内はiso9660を使っているが、iso9660ではCOWが有効にならないため、cloopの内容はそのままに内部のファイルシステムがext2に変更されている。
これにより、Debianのパッケージ管理apt-getが利用が利用可能になる。また、COWによって作成された更新差分は別途ファイルとして保存可能で、他のユーザーと共有することもできる。
また、これまではコマンドラインからの起動で使いにくかったUML-KNOPPIXをビジュアルコントロールパネルから利用可能とし、ラジオボタンでKNOPPIX、日本語入力環境、画面サイズ、デスクトップ環境などが変更できる。
関連リンクUserModeLinux for KNOPPIX
KNOPPIX Japanese edition
[西尾泰三,ITmedia]
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