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2004/05/21 16:43 更新


オンラインサインアップで利用できるVPNサービス、GMOらが中小企業向けに提供

GMO・グローバルメディアオンラインとフリービットは、手軽に利用可能なASP型VPNサービス「GMOどこでもLAN」の提供を開始した。

 GMO・グローバルメディアオンライン(GMO)は5月20日より、フリービットと提携して、オンラインサインアップで利用が可能なASP型VPNサービス「GMOどこでもLAN」の提供を開始した。

 自宅や外出先などから企業システムに安全にアクセスするには、SSHやIPSec、最近ではSSLを用いたVPN接続を行うのが一般的だ。ただこれを実現するには、自力でVPN対応機器の設定、運用を行う必要があり、IT専門家の少ない中小企業では導入が難しかった。

 これを踏まえて最近では、導入作業や運用/監視をセットにしたマネージド型のVPNサービスを提供するサービスプロバイダーが増加しているが、GMOどこでもLANはそれをさらに進め、少ない手間でVPNを利用できるようにしたものだ。

 同サービスでは、GMOのWebサイトで申し込み手続きを行った後、専用クライアントソフトをダウンロードし、これを用いてVPN接続を行う。通信を行う際には、GMO側が用意するサーバを経由して最終的な接続先にアクセスする仕組みだ。ファイアウォールやNATをはじめとする既存の環境を変更せずに利用できること、TCP/UDPベースのアプリケーションならばほぼ制限なく利用できることなどが特徴だ。

 このサービスの核となっている技術が、フリービットが独自に開発した「Emotion Link」である。Emotion Linkでは、パケットをイーサネット(Hubモード)もしくはTCP(PPPモード)でカプセル化し、さらにSSLで暗号化してやり取りできる。このとき、クライアントどうしの間でサーバが「ハブ」の役割を果たし、通信を仲立ちする仕組みだ。

 その意味でEmotion Linkは、SoftEtherによく似ているが、フリービットによると、「SSLで暗号化した場合でも最大80Mbpsというスループットが出せること、グローバルIPに対応していること、ブローカーを用いた負荷分散が可能で大規模運用が可能なこと」などが特徴。携帯電話などクライアントソフトを搭載していない端末から、Emotion Link搭載PCを経由してファイル共有を行うといったことも可能という。

 GMOどこでもLANでは、このうちHubモードを採用してサービスに組み入れている。企業としてのセキュリティ管理を考慮して、アカウントIDを用いた認証とIPアドレスに基づくアクセス制御も可能になっており、サービス料金は5ユーザーで月額3150円から。初期導入費用は5250円となっている。

関連リンク
▼GMO・グローバルメディアオンライン
▼フリービット
▼GMOどこでもLAN

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