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2004/05/26 16:40 更新


「Sniffer売却はセキュリティへの投資を高めるため」、米NAIホッジス社長

日本ネットワークアソシエイツは5月26日、2004年のグローバル戦略説明を行った。NAIのホッジス社長は、Sniffer売却の理由を説明した。

 日本ネットワークアソシエイツは5月26日、2004年のグローバル戦略説明を行った。その中で、米Network Associates(NAI)のジーン・ホッジス社長は、ネットワーク管理製品「Sniffer」シリーズを売却する決定について「成長しているセキュリティへの投資を高いレベルに維持するためだった」と説明した。

ジーン・ホッジス氏

Gartnarのマジッククアドラントを引用してIDS/IDPでNAIはトップの評価を得ているとも話すホッジス氏


 NAIは先月、ネットワーク管理製品の「Sniffer」シリーズを売却すると発表。米投資会社Silver Lake PartnersとTexas Pacific GroupがSnifferの技術と資産を引き継ぎ、Network General社として事業を継続していくことで合意した。この取引は、6月末から7月末にかけて完了する見込みで、売却が完了次第、Network Associateはワールドワイドで社名をMcAfeeに変更する。

 ホッジス社長は、「Snifferへの投資を行いながらセキュリティへの投資を行うよりも、今成長しているセキュリティへの投資を高いレベルに維持していくほうが懸命だと判断した」と話した。

 同氏によれば、結果としてSnifferに対する投資も増えることにつながるため、顧客からの反応は前向きなものだという。一方、Snifferを手放したNAIはセキュリティ事業に注力することで、収益率を2倍にする計画だ。これまでのシステムのウイルス対策からIDS/IDPなどネットワークプロテクションにも力を入れ、「システムとネットワークの両面を一つのポリシーで管理していけるようにする」。

 日本市場については現在、「他の地域よりも高い成長を示している」とし、引き続き力を入れていく考えだ。同日、日本市場における新たな施策として、世界共通の新パートナープログラムが発表されている。

 このプログラムでは、これまでMacAfee、Snifferなど製品ごとだったものを共通のパートナープログラムに一本化した。「エリート」「プレミア」「アソシエイト」の3段階があり、取り扱い製品数、売上などの基準で区分けされ、それに応じた支援が受けられる。

 また、ASP型の全自動ウイルス対策「VirusScan ASaP」で好評な中小企業向け製品も強化する。新らたに投入した新管理ツールの「Protection Pilot」は、ASaPとエンタープライズ向けのMacAFee統合管理ツール「ePolicy Orchestrator」の間を補う製品。管理者のいない中小企業でも、多くの手間をかけずに設定をカスタマイズした利用が可能だという。 同社マーケティング本部の能地將博氏は、「GUIやウィザードによる感覚的な操作でウイルス対策のライフサイクルを実施できる」と表現した。

 同ツールは、VirusScan 4.5.1 SP1およびVirusScan Enterpriseを管理対象とでき、500台までのPCを管理できる。5月から販売開始した「Virus Scan SMB Edition」に同梱されて提供され、価格は10〜25ノードで1ノード当たり9660円(1年)などとなっている。

[堀 哲也,ITmedia]

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