AI時代に「大阪のデータセンター」を選ぶべき理由――“首都圏一極集中”のリスクを回避する

AIの普及や“クラウド一辺倒”からの見直しが進む中、データセンターが事業基盤として改めて注目されている。伝送遅延などを考慮すると、立地は近い方が好ましいとされるが、一方で首都圏一極集中や災害など立地に起因する地理的なリスクが潜む。この課題に対処するデータセンターが大阪に誕生した。その特長と狙いとは。

PR/ITmedia
» 2026年03月10日 10時00分 公開
PR

 企業のITインフラを取り巻く環境は、かつてないスピードで変化している。特に変化をけん引しているのがAIだ。生成AIは、これまでのITインフラでは対応できないほどの高負荷処理能力とネットワークの広帯域性を要求する。AIに限らず、金融取引や工場のリアルタイム制御、動画配信やオンラインゲームといった通信遅延がサービス品質に直結するシステムでは、ネットワーク性能の確保は今やITインフラ設計の前提条件だ。

 ITインフラの調達方法にも変化の兆しがある。数年前までは「クラウドファースト」の掛け声の下、さまざまなシステムをクラウドサービスに移行させる機運が高まった。実は現在、その“揺り戻し”とも言える現象が起きている。従量課金に伴うコスト増加や為替リスク、セキュリティやデータ主権への意識の高まりから、クラウドサービスの利用を見直す動きが見られる。オンプレミスへの回帰や、クラウドサービスとオンプレミスを組み合わせる「ハイブリッドクラウド」への再構築を模索する企業もある。

大阪エリアがデータセンターの立地として魅力的なワケ

 ユーザー企業にとって、システムをオンプレミスで構築する際の選択肢の一つがデータセンターだ。データセンターを選定する上で考慮すべき点がある。それはデータセンターの地理的なリスクだ。

alt オプテージの布本泰朗氏(ソリューション事業推進本部 データセンタービジネス推進部 データセンター企画チーム チームマネージャー)

 ワット・ビット連携官民懇談会などの政府や企業が公表した資料では、国内のデータセンター立地面積や通信トラフィックのうち、首都圏が約6〜7割を占めるとの調査結果が出ている。経済合理性の観点で、人口と企業が集中する首都圏にITインフラを集約するのは自然な流れだ。ただし事業継続計画(BCP)やディザスタリカバリー(DR:災害復旧)の観点で見ると、こうした地理的な偏りは「事業継続性を脅かしかねないリスクとなり得ます」と、オプテージの布本泰朗氏は指摘する。

 布本氏によると、政府は首都圏と関西圏以外の場所にデジタルインフラを分散させる方針を打ち出しているものの、首都圏への一極集中は加速しているのが実態だという。首都直下型地震や富士山噴火による降灰リスクなどを考慮すると、首都圏と同時に被災しないエリアにバックアップの拠点を持つことは、リスクマネジメントの観点から重要だ。

大阪の中心地にコネクティビティデータセンター「OC1」を開設

 ITインフラを取り巻く変化や課題に対処するために、オプテージが大阪市北区に新設したデータセンターが「オプテージ曽根崎データセンター」(OC1)だ(2026年1月29日運用開始)。電力供給や高品質な通信環境を一体で提供するOC1は、サーバの単なる保管場所ではなく、AI時代に求められる国内ITインフラの強靱(きょうじん)化と企業のビジネスを加速する戦略拠点と同社は位置付ける。

alt OC1の外観

 OC1の主な特長は「コネクティビティ」(接続性)の多様さにある。よくイメージされるデータセンターは、主要クラウドサービス事業者が郊外に広大な敷地を構えて大量のサーバを設置する「ハイパースケールデータセンター」だろう。一方で都心部に立地し、通信事業者やIX(インターネットエクスチェンジ)が集まる「コネクティビティデータセンター」があり、OC1はこちらに属する。

 OC1が位置する大阪市北区は、関西圏における通信の要衝である堂島エリアや心斎橋エリアに近接しており、主要なIXやクラウドサービスとの接続拠点(アクセスポイント)にアクセスしやすい。オプテージは関西一円に約38万キロ(地球約9周分)にも及ぶ自社光ファイバー網を保有しており、OC1はこの強固なバックボーンネットワークに直結している。

 「OC1は、単にラックと電源をお貸しするだけの場所ではありません」と布本氏は語る。OC1には、複数の通信事業者やISP、クラウドサービス事業者が入居する。これまで通信事業で培ったノウハウと設備構築力を生かし、こうした事業者のサービスとユーザー企業のシステムとの間を、インターネットを経由せずにOC1の事前配線による構内配線(クロスコネクト)を利用して相互接続を実現した。こうした仕組みによって海外の大手メガクラウドサービスへの接続や異なる通信事業者への接続を高品質で安価に、かつ短期間で実現できるという。

alt OC1の構内配線を介して、さまざまな事業者のサービスに接続できる

 一般的なデータセンターでは、ユーザー企業は回線ごとに通信事業者と契約し、それぞれ異なる経路で回線を引き込む必要がある。OC1は、通信事業者であるオプテージが運営するデータセンターでありながら、アルテリア・ネットワークス、NTT西日本、TOKAIコミュニケーションズといった他の通信事業者の回線も引き込んでいる。既に通信事業者やIXが入線済みなので、ユーザー企業はラック内で必要な回線を、必要な帯域分だけ調達できる。加えて、近隣の主要なデータセンターと自社の光ファイバーで接続することも可能だ。これは「スピード感が求められる現代のビジネスにおいて大きなアドバンテージになります」と布本氏は強調する。

 オプテージは、OC1と首都圏の主要データセンターを接続する大容量・低遅延のネットワークサービス「AOC」(All-Optical Connect)の提供も開始した。これにより、東京のデータセンターを利用中であってもシームレスな接続で大阪のOC1を利用でき、東西での負荷分散やDRサイト構築のハードルを下げられる。

都市型データセンターとしての利便性と充実した運用サポート

 OC1はデータセンターとしての信頼性にも優れる。OC1を収容する建物は14階建てで、南海トラフ巨大地震クラスの揺れを想定した基礎免震構造を採用。サーバ室内の応答加速度(地震時に床やラックに伝わる揺れの強さ)を抑制して、機器の破損やデータの損失を防ぐ設計になっている。

 河川や湾岸エリアを抱える大阪で注視すべき水害リスクも考慮している。重要設備である受変電設備や非常用発電機は全て2階以上(地盤面から6メートル以上)に設置している。想定されるレベルの津波や淀川の氾濫、高潮による浸水が発生してもサービスを継続できる構造だ。

 都市型データセンターならではの利便性も特長の1つだ。大阪駅および梅田駅から徒歩圏内であるなど交通の便に優れており、緊急時の駆け付けやメンテナンス要員の確保にも有利な立地にある。

 人手不足が深刻化する中、現地にエンジニアを派遣することが困難な企業もある。オプテージは、約30年にわたるデータセンター運用で培ったノウハウをもとに、さらに進化した運用代行サービス「ライブオペレーション」を提供している。データセンターに常駐する同社のエンジニアがウェアラブルカメラを装着して、ユーザー企業と映像・音声をリアルタイムに共有して運用作業を代行する。

 ユーザー企業の担当者は遠隔地のオフィスで画面越しに「その赤いケーブルを抜いてください」「ランプの状態を見せてください」といった指示を出せる。これにより、「緊急を要する作業代行はもちろん、移動時間や出張コストを削減できるだけではなく、手順書の作成といった事前の準備工数も大幅に削減できます」と布本氏は語る。

alt ライブオペレーションの概要(提供:オプテージ)クリックで拡大

AI学習用の郊外型コンテナ型データセンターも

 冒頭で述べた通り、データセンターなどのITインフラ投資のけん引役となっているのがAIだ。特に生成AIの学習には膨大な計算リソースと電力が必要なことから、電力コストが抑えられて冷却効率が良い郊外型データセンターの建設計画が次々と立ち上がっている。一方で、生成AIがエンドユーザーに応答を返す推論処理には、エンドユーザーの近くでAIモデルを稼働させることができ、ネットワーク遅延の少ない都市型データセンターが適している。

 オプテージはこの特性を見据え、OC1をAIの推論やコネクティビティの中核拠点として位置付ける。2026年度には福井県美浜町にAI学習用GPUサーバの設置に特化したコンテナ型データセンターを開設して、AIの学習に関するニーズにも応える計画だ。

 OC1と美浜町のコンテナ型データセンター、他社のデータセンターも含めたさまざまな拠点をオプテージの光ファイバーで冗長性を担保し、高品質に接続する――。これが同社の戦略だと布本氏は説明する。自社で全てを囲い込むのではなく、パートナーや他のデータセンター事業者とも連携し、ユーザー企業にとって最適な“システムを置く場”と“つなぐ経路”を提供する。「この『共創』の姿勢こそが、これからのデータセンター事業者に求められる姿だと考えています」と同氏は語る。

 共創の一環として、オプテージは米国のGPUクラウドプロバイダーであるGMI Cloudと戦略的パートナーシップを締結した。GMI Cloudの日本リージョン開設に向け、関西エリアにおいてオプテージの設備を活用し、GPU1基単位での提供が可能なGPUクラウドサービスのユーザートライアルを実施中だ。2028年度には、OC1を起点として首都圏を経由し、シンガポールに至る国際海底ケーブルの接続も計画している。これにより、OC1は国内のデータハブとしてだけではなく、アジアと日本をつなぐゲートウェイとしての役割も担うことになる。

 「日本のデジタルインフラを支える」という使命感の下、オプテージはこれらの施策を通じてOC1のコネクティビティデータセンターとしての価値をさらに高める考えだ。「AI活用を支えるITインフラとして、また国内外のトラフィックが交差するハブとして、企業のビジネスの発展、ひいては関西および日本のインフラ強靭化に貢献し続けたいと考えています」と布本氏は抱負を述べる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:株式会社オプテージ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2026年4月9日