既存の商流を維持してAWSの顧客基盤を開拓 SB C&Sとレッドハットが仕掛けるパートナービジネスの未来販売パートナーのビジネスを拡大する新エコシステム

SB C&SはAWS Marketplaceにおいてレッドハット製品の取り扱いを開始した。これに伴って開催されたSB C&S主催セミナーの模様から、調達工数を削減するAWS Marketplaceのメリットや既存の商流を維持しながら販売パートナーが新たな商機を得る仕組み、無期限延長サポートを可能にするRHELの最新ポートフォリオをレポートする。

PR/ITmedia
» 2026年08月13日 10時00分 公開
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 SB C&Sは2026年6月、「AWS Marketplace」において「Designated Seller of Record」(DSOR)モデルを活用し、国内初となるレッドハット製品の取り扱いを開始した。DSORモデルとは、DSOR資格を持つディストリビューターがISV(独立系ソフトウェアベンダー)の代わりにAWS Marketplaceで製品の出品や販売、請求管理を代行し、販売パートナーを通じてエンドユーザーに届ける仕組みだ。

 このスキームの確立に伴い、SB C&Sは「〜Red Hat最前線〜 AI・セキュリティの未来を守る戦略商材をAWS Marketplaceの新チャネルでどう届けるか」を開催した。本稿はこのセミナーから、AWS Marketplaceを活用することで販売パートナーやユーザー企業が得られるメリット、ディストリビューターとしてハブの役割を担うSB C&Sの支援体制、Red Hatの最新ポートフォリオをレポートする。

調達プロセスを効率化 ユーザー企業とチャネルパートナーを引き込むAWS Marketplaceの実力

 AWS Marketplaceは、ユーザー企業がソフトウェアやサービスを一元的に選定、購入、導入、運用管理できるデジタルカタログだ。グローバルでの出品製品数は3万件以上、ビジネスに参画するISVパートナーは6000社以上、チャネルパートナーは3500社を超えるなど、年々拡大している。

 「AWSを活用しているトップ1000社の顧客のうち、99%以上がAWS Marketplaceで製品を調達しています。ユーザー企業の調達行動は、すでにAWS Marketplaceを前提にした購買に変化しています」とアマゾン ウェブ サービス ジャパンの古田佳奈氏は話す。

ALT アマゾン ウェブ サービス ジャパンの古田佳奈氏(パートナーアライアンス事業統括本部 テクノロジーパートナー本部 パートナーディベロップメントマネージャー)

 古田氏は、ユーザー企業がAWS Marketplaceを利用するメリットとして、調達プロセスの効率化と予算の最適化を挙げる。新規にソフトウェアを導入する場合、通常であれば個別ベンダーごとに新規口座開設や社内稟議(りんぎ)といった手続きが発生し、調達までに時間を要することが多い。AWS Marketplaceを利用すれば、AWSから一括で請求や支払いをまとめられるため、個別ベンダーとの調達工数を削減できる。また予算管理においても、AWSのインフラサービスと、AWS Marketplaceを通じて購入するソフトウェア製品を統合することで、柔軟な運用が可能となる。

 AWS Marketplaceは日本市場への対応も強化している。日本円での取引、日本の消費税に合わせた適格請求書の一括発行、製品情報の日本語表示などが可能だ。

 チャネルパートナーにとって、AWS Marketplaceへの参画はビジネスを成長させ、販売活動を効率化させるメリットがある。古田氏はそのポテンシャルを次のように強調する。

 「昨今のエージェンティックAI分野の成長やクラウド環境の複雑化によって、お客さまがパートナーによるインテグレーションや運用サービスに依存する傾向はさらに強まっていくと考えられ、市場におけるチャネルパートナーさまの重要性が拡大しています。AWS Marketplaceをご活用いただくことで、AWS の顧客基盤を利用したフィールドセールスとの共同販売活動を効率的に展開でき、チャネルパートナーさまのビジネス機会の創出に貢献します。また、取引をAWS Marketplaceに集約することで受発注や契約にかかる業務プロセスを効率化し、成約までの時間を短縮できます。DSORモデルを活用すれば、既存の商流やディストリビューターによる支援を維持したまま、ビジネス展開が可能になります」

 DSORモデルの利用によって、ISVは国内市場での展開や販売オペレーションを効率化でき、販売パートナーは既存の顧客接点や商流を維持しながらAWS Marketplaceという新しいチャネルを取り込める。ユーザー企業にとっても、AWSの利用料とソフトウェア調達を一元化してより迅速にソリューションを導入できる。

 「AWS Marketplaceは常に新たなポートフォリオや機能を拡充し、日々進化しているプラットフォームです。ビジネスの可能性を広げる新たな選択肢として、企業のDXを進展させるパートナーとして、この新しいエコシステムをビジネス成長にご活用ください」

AWS Marketplaceのハブになる SB C&S がDSORモデルでレッドハット製品を届ける価値

 SB C&Sは、AWS Marketplaceを単なる新しい販売チャネルではなく、ベンダーやISV、販売パートナー、ユーザー企業をよりスムーズにつなぐための新たなビジネス基盤と捉えている。2025年11月にDSOR認定を取得した同社は、国内のIT流通で長年培ってきたディストリビューターとしての知見、販売パートナーとのネットワーク、技術支援や販売推進の体制を生かして、AWS Marketplaceで契約から価格、オペレーションまで一貫して提供する「ハブ」になることを目指す。

 その一環として、AWS Marketplaceを通じてレッドハット製品の提供を開始した。レッドハットとの取り組みについて、SB C&Sの門内充氏は次のように語る。

 「当社はRed Hat製品について、エキスパートレベルの技術支援、販売推進、業務オペレーション体制を確立してきました。営業活動や案件推進も含めて総合的に支援しています。仮想化統合やコンテナ化を体験できる『Red Hat OpenShift Virtualization』のワークショップや勉強会も実施しています」

ALT SB C&Sの門内充氏(クラウドソフトウェア推進本部 ビジネスソフトウェア推進統括部 統括部長)

 DSORモデルを活用してRed Hat製品を取り扱う販売パートナーのメリットについては、「AWSやレッドハットとの共同提案の機会を広げられるのはもちろん、プライベートオファーを利用することで、ユーザー企業に柔軟な価格や条件を提示できます。レッドハットならではの特典である『Deal Registration』(案件特別値引き。以下、DR)承認によるディスカウントも適用できます。AWS Marketplaceはこれまで築いてきた顧客接点や提案力を拡張し、市場を開拓するための新たな武器になると確信しています」と話す。

 まだAWS Marketplaceやレッドハット製品のビジネスを始めていない販売代理店に対しても、セラー登録の支援や条件書の締結、レッドハットのリセラー登録、トレーニング資格の取得などSB C&Sが一貫してフォローする。「SB C&Sは、販売パートナー、ISV、AWSと密に連携し、ユーザー企業の皆さまが安心してソリューションを導入、運用できる環境づくりを支援します」

市場の課題に応える「無期限延長サポート」 新チャネルがもたらす勝機

 販売パートナーがDSORモデルを通じてレッドハット製品を提供する場合、同社独自のパートナープログラム「PEX」(Partner Engagement Experience)によってリベートやDRといった特典が適用されるというメリットがある。

 レッドハット製品のユーザー企業は、今どのような課題やニーズがあるのだろうか。レッドハットの石田雄太氏は「『できるだけ長く、安全にRed Hat Enterprise Linux(RHEL)を使い続けたい』『バージョンアップによって既存のアプリケーションが動かなくなることは避けたい』という要望を以前から多くいただいていました。これまでのRHELはサポート期間が最長10年と定められていたため、それを超えるサポートが必要な場合は、米国本社と個別に延長サポートの可否について調整を行っていました」と明かす。

ALT レッドハットの石田雄太氏(パートナーエコシステム ストラテジックアライアンス アジア太平洋地域統括本部 統括本部長)

 こうしたニーズに応えるため、Red Hatは長期サポートを提供する新たなサブスクリプション「RHEL Extended Life Cycle, Premium」(RHEL ELC)と、追加オプション「Long-Life Add-On」を2026年に発表した。

 RHEL ELCは、RHELのメジャーリリースに対して最長14年間のサポートを、最後のマイナーリリースに対して9年間、(0.xを除く)偶数番号のマイナーリリースに対して6年間の延長サポートを提供する。これまでRHELを長期運用しようとすると、OSのライフサイクルや特定のマイナーバージョンに応じて個別の追加サポートオプションを複雑に組み合わせて購入する必要があった。RHEL ELCを利用すれば、これら複数の追加サポートを単一のサブスクリプション契約で実現できる。「何らかの延長サポートが1つでも必要な場合は、今後はELCを提案するのが最もシンプルで分かりやすい形になります」

 Long-Life Add-Onは、年次更新で契約を継続する限り、無期限にサポートを受けられるオプションだ。Long-Life Add-Onを利用するためには、RHEL ELCを契約していることが必須条件となる(※7.9/8.4/8.6/8.8を除く)。

 「AI活用やCentOSからの移行など市場が大きく変化している今、AWS Marketplaceを活用することでユーザー企業はより迅速かつ柔軟にRed Hatのソリューションを導入でき、販売パートナーは新たな収益機会を広げられます。レッドハットは今後もSB C&S、AWSと共に、ユーザー企業の皆さまのビジネス成長と安心して利用できるIT基盤の実現を支援していきます」

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提供:SB C&S株式会社、レッドハット株式会社、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2026年9月12日