AI時代のITインフラはどうやって選ぶ? IIJの「運べるデータセンター」が切り開くハイブリッドITの未来

デジタルトランスフォーメーション(DX)や生成AI、IoTの普及に伴い、処理すべきデータ量は爆発的に増加しています。この影響で各企業はオンプレミス環境の見直しを迫られています。それを解決する新しい選択肢について、IIJの室崎貴司氏の知見を基に、Q&A形式で解説します。

PR/ITmedia
» 2026年10月09日 10時00分 公開
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この記事の概要

  • データ量の増大に伴う通信コスト高騰や遅延、セキュリティ担保のため、オンプレミスとクラウドを組み合わせるハイブリッド活用が急増しています。
  • 設備の老朽化や電源・空調不足、排気熱・騒音といった現場の設置課題を、どこにでも設置できるマイクロデータセンター「DX edge」が解決します。
  • Azure Localなどを組み合わせることも可能で、構築からリモート運用監視までIIJがワンストップで支援します。


 デジタルトランスフォーメーション(DX)や生成AI、IoTの普及に伴い、処理すべきデータ量は爆発的に増加しています。長らく「クラウドファースト」が推奨されてきましたが、現在ではコスト高騰や通信遅延、データ主権(ガバナンス)といった課題から、各企業はオンプレミス環境の見直しを迫られています。

 インターネットイニシアティブ(IIJ)が提示するのが、どこにでも設置できるマイクロデータセンター「DX edge」です。現在のITインフラが直面する課題と、それを解決する新しい選択肢について、IIJの室崎貴司氏(ネットワークサービス事業本部 基盤エンジニアリング本部 エンジニアリング事業推進部長)の知見を基に、Q&A形式で解説します。

インターネットイニシアティブ ネットワークサービス事業本部 基盤エンジニアリング本部 エンジニアリング事業推進部長 室崎貴司氏

クラウド一辺倒の終焉 いま「オンプレミス回帰」が急増する理由

Q クラウドファーストが定着する中で、なぜ今オンプレミス回帰やハイブリッド運用が注目されているのですか?

A 大量のデータ処理やAI活用が進むにつれ、クラウド利用における「コスト高騰」「通信遅延」「データ主権」の3つの壁が顕在化しているためです。

 生成AIなどの利用量増加に伴いクラウド費用が膨らむため、学習はクラウド、推論処理はオンプレミスで行うすみ分けが進んでいます。また、製造現場の制御システムや自動化設備では、クラウド経由の通信遅延が致命的となるため、エッジ側でのローカル処理が不可欠です。セキュリティ面からも、海外サーバでデータを処理する懸念や地政学リスクを考慮し、重要データを国内・自社管理下に置く動きが強まっています。

工場やオフィスにサーバを置けない……オンプレミス移行を阻む物理的な壁

Q 現場やオフィスにオンプレミスサーバを設置する際、企業はどのような課題に直面しますか?

A サーバルームの老朽化や電源・空調能力の不足、排気熱・騒音問題、現場のIT人材不足などが主な障害となります。

 古いサーバルームでは電気代の高騰に加え、サーバを冷却するための空調設備や電源容量が不足します。工場や倉庫などデータの発生源近くにサーバを置きたくても、現場にIT専任担当者がおらず、物理インフラの整備や保守が困難な場合も多いです。またサーバが発生させる排気熱や駆動騒音が、オフィスや生産現場の環境を害することもあります。

冷蔵庫サイズでどこにでも置ける! 「マイクロデータセンター」とは?

Q  DX edgeとはどのような製品で、どのような強みがありますか?

A サーバスペースや電源、サーバ冷却、セキュリティ、消火設備、遠隔管理機能などを一つの筐体に収めた、運搬可能なオールインワンのモジュール型IT基盤です。

 冷蔵庫サイズで省スペースな他、サーバ冷却や電子錠、防犯カメラ、UPS、自動消火システムなどを完備。サーバルームがなくても、オフィスや工場の空きスペースに即座に導入可能です。IIJは機器の選定・設置だけでなく、リモートでの運用監視まで一括代行するため現場にIT担当者がいなくても安心です。

「Azure Local」連携で実現するクラウド並みの運用性と高信頼性

Q DX edgeとAzure Localを組み合わせることで、どのようなメリットが得られますか?

A オンプレミス環境でありながら、Azureポータルを通じた一元管理と高い信頼性、低遅延なAI推論環境を実現できます。

 仮想マシンやコンテナを、クラウド上のAzureと同じ操作感で一元管理可能です。サーバハードウェアは、Dell TechnologiesやSupermicroなど複数ベンダーの製品を柔軟に選択できます。システム構築からIIJによる監視・保守代行までパッケージ化されているため、運用の負担をかけることなく堅牢なエッジ基盤を短期間で立ち上げられます。

製造・物流からBCP対策まで マイクロデータセンターの活用シーン

Q DX edgeは実際にどのような業界や用途で活用されていますか?

A 製造業や物流の現場制御、オフィスのAI・GPU検証環境、物理分散によるBCP対策まで幅広く導入されています。

 製造・物流現場では、生産ラインや自動化倉庫の制御システム近くに配置し、低遅延処理と通信コスト削減を両立させる事例などがあります。GPUを使ったAI検証環境や、オフィス移転に伴う省スペースなIT基盤としても活用されています。変電所や鉱山などの広大な敷地に複数台を分散設置し、災害や障害に強い物理冗長化(BCP対策)を実現する例もみられています。

クラウドとオンプレミスの最適解を目指すこれからのインフラ戦略

 データの特性やコスト、セキュリティに応じて「クラウドとオンプレミスをどう組み合わせるか」が企業の競争力を左右する時代へと突入しています。DX edgeは、従来のサーバルーム構築のハードルを大幅に下げ、どこにでも堅牢なIT環境を構築できる革新的なソリューションです。AI活用やエッジ処理の課題を抱えている企業にとって、インフラ戦略を見直す強力な選択肢となるでしょう。

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