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特集:第1回 スタートアップ.NET――基礎から始める.NETdev .NET(7/8 ページ)

.NETを簡潔に説明できる人はそう多くない。その理由のひとつは、.NETが利用形態によってさまざまな側面を持つからだ。デベロッパーチャンネル「dev .NET」新連載となるこの特集では、これから.NETに取り組みたい読者に向けて解説していく。

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.NET対応アプリケーションでなくても、.NET Frameworkを利用する価値がある

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 このように、.NET Frameworkは、XML Webサービスを中心とする.NET対応アプリケーションを構築するときに便利なフレームワークである。しかし、.NET Frameworkは、.NET対応アプリケーションのためのものだけではない。

 .NET Frameworkは、Windowsフォームをはじめとする豊富なクラスライブラリがある。そのため、従来開発環境であるVisual Basic 6.0やVisual C++を使ってアプリケーションを構築するよりも、VB.NETやC#を使ってアプリケーションを作ったほうが、ずっと手早く、高度なアプリケーションを構築できる。

 つまり、「.NET対応ならばVB.NETやC#、そうでないならVisual Basic 6.0やVisual C++」のように使い分けるのは得策ではない。今後アプリケーションを構築するのであれば、.NET対応でなくても、.NET Frameworkを利用する価値があるといえる。

.NET機能を提供する製品群はいっそう強化されてきた

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 マイクロソフトは、.NET対応推進のために多数の自社製品に、.NETに対応しやすい機能を装備している。

 .NET Frameworkを使って構築されたアプリケーションを――つまりアセンブリ――を実行するためには、OSに対応する.NET Frameworkがインストールされていなければならない。現在、.NET Frameworkが標準でインストールされているOSは、Windows Server 2003だけだ。それ以外のOSでは、ユーザーが明示的に.NET Frameworkをインストールしなければならない。

 .NET Frameworkをインストールするには、「.NET Framework再配布パッケージ」を使う。Windows XPの場合には、Windows Updateを使って.NET Frameworkをインストールすることも可能なため、特に意識なく導入されている場合もある。ちなみに、.NET Frameworkをインストールしていない環境で.NET Frameworkを使ったアプリケーションを実行しようとすると、アプリケーションエラーが発生して、正しく実行できない。提供されるOSは、次の通りである。Windows 95はサポート外だ。

Windows 98/Me/NT 4.0/2000/XP、Windows Server 2003

 なかでも、Windows Server 2003は、最新であることからも.NET Framework対応が最も進んでいる。前述のように、標準で.NET Frameworkがインストールされているのはもちろんだが、IISと.NET Frameworkの連携度がほかのOSに比べてシームレスである点や、UDDIサーバ機能が提供されるなど、.NETへの対応度が高い。

Visual Studio .NETを始めとする開発環境

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 開発環境としては、Visual Studio .NETが提供されている。

 Visual Studio .NETでは、プロジェクトを作成する際に、どのようなアプリケーションを作るのかを問われる(図10)。適したアプリケーションの種類を選択すれば、雛形が作られるため、それぞれの種類に応じたアプリケーションを手早く構築できる。


図10■プロジェクトの新規作成画面

 Visual Studio .NETでは、Windowsアプリケーション、Webアプリケーション、Webサービスの他、Windows CE(スマートデバイス)向けのアプリケーションも構築できる。

サーバソフトウェアファミリー「.NET Enterprise Servers」

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 .NET Frameworkを提供するサーバOSは、Windows 2000 ServerやWindows Server 2003であるが、これらのサーバ上で動作するサーバソフトウェア製品も、.NETに対応すべく機能強化が行われている。マイクロソフトでは、.NETに対応したサーバ製品群を、「.NET Enterprise Servers」(現Windows Server System)と称している。.NET Enterprise Serversには、Exchange ServerやSQL Serverなどがある(表1)。

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 .NET Enterprise Servers製品には、.NET Frameworkとまったく関係がない製品の方が多い。これは、.NETとは、XML Webサービスによるデータを中心としたソリューションのことであり、.NET Frameworkのことではないことの現われでもある。

 つまり、.NET Enterprise Servers製品は「XMLでのデータのやりとりが強化されているサーバ製品」と捉えるのが正しく、.NET Frameworkに対応している、.NET Frameworkで構成されているといった意味ではない。そうとはいえ、.NETのベースになっているテクノロジが.NET Frameworkであることから、将来的には、.NET Enterprise Servers製品も、いっそう.NET Framework対応することが予想される。たとえば、SQL Serverの次期バージョンである「SQL Server 2005(Yukon)」は、.NET Frameworkに対応し、VB.NETやC#で記述されたプログラム実行機能が備わる予定だ。

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