Qt/Embeddedのインストール――第1回 フレームバッファでQtアプリ(その3):UNIX USER1月号「デスクトップで動かす・学ぶQt/Embedded」より転載(4/5 ページ)
Qt/Embeddedを使って、Linuxデスクトップマシンで組み込みのGUIプログラミングを体験する本連載。今回はQt/Embeddedのインストールの後、動作確認を行い、デスクトップ上でフレームバッファを使用してプログラムが動かせるまでを解説します。
クロス開発環境
本連載では使用しませんが、簡単にクロス開発環境についても触れておきます。クロスコンパイル環境を用意し、mkspecs/qwsの下のリスト6に挙げたqmakeのテンプレートを必要ならば修正して用います。
freebsd-generic-g++ linux-arm-g++ linux-generic-g++ linux-ipaq-g++ linux-mips-g++ linux-sharp-g++ linux-x86-g++ macx-generic-g++ qnx4-cc qnx6-generic-cc qnx6-generic-g++ solaris-generic-g++
クロス開発環境構築のポイントは、configureに「-embed」オプションを指定することです。Linux Zaurusであれば「-embed sharp」と指定します。これによって、開発ツールのqmakeとmocが開発マシンのバイナリ形式で、ライブラリはターゲットのバイナリ形式で作られます。実行例4は、Linux Zaurusでのコンフィグレーション例です。
$ ./configure \ > -embedded sharp \ > -shared \ > -qt-gif \ > -qt-zlib \ > -no-fast \ > -no-nis \ > -no-exceptions \ > -thread \ > -no-cups \ > -stl \ > -verbose \ > -qt-libpng \ > -qt-libjpeg \ > -qt-libmng \ > -freetype \ > -depths 8,16,24,32 \ > -qt-gfx-vnc \ > -qt-gfx-transformed \ > -qt-kbd-sl5000 \ > -qt-mouse-linuxtp \ > -release
コンパイルは、次のように行います。この工程で、Qtに付属のライブラリとプラグイン、およびサンプルコードやチュートリアルのほとんどが作成されます。
$ make sub-src $ make sub-plugins
コンパイルが終了すれば、Qt/X11のuicをクロス環境のQtのbinにコピーしておきましょう。
このページで出てきた専門用語
mkspecs/qwsの下のqmakeのテンプレートを必要ならば修正: mkspecsの下のテンプレートのすべてがTrolltechで正式にサポートされているものではない。正式にサポートされているものは、次のURLに記載されている。http://www.trolltech.com/developer/platforms/supported.html
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