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総論:ユーザーがSEに求めるスキルと知識ITR 内山悟志の提言(5/5 ページ)

企業経営に対するITの関与が深まる中、ユーザー企業のIT部門やITベンダーおよびシステムエンジニアに求められるスキルや知識にも変化が生じてきている。これからのIT業界をリードするSE像を模索する。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)

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経営的視点

 経営的視点とは、顧客企業のIT部門やそのシステムを利用する特定の一部門の視点ではなく、経営者の視点で考えることを意味する。システム化における経営者の疑問は、どうやって(How)作るのかではなく、なぜ(Why)作るのかであり、重要なのは投じる費用に対する経営やビジネスの効果、すなわちROI(Return on Investment)である。

IT市場動向・製品に関する知識とリサーチ能力

 IT業界に属しているSEであるにもかかわらず、IT業界の動向や市場に出回っているパッケージ・ソフトやツールについて幅広く知識を持っているSEは思いのほか少ない。自社製品または自社が提供している製品については詳しいが、ユーザーの要件に合致した製品を市場の中から探してきたり、推奨する製品の市場における位置づけや優位性を他製品と比べて的確に示したりすることが求められている。

顧客企業の属する業界に関する知識

 顧客企業の属する業界の動向やその業界における業務の流れを知らずして、的確な解決策を導き出すことができるだろうか。確かに、さまざまな業種の最新の動向を詳細につかんでおくことは困難に違いない。しかし、提案しようとする際やプロジェクトが開始した段階で、最低限身に着けておかなければならない知識はあるはずだ。

 次回以降、上記4つのそれぞれの視点および、求められる能力について詳しく述べていくこととする。

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内山悟志(アイ・ティ・アール)

大手外資系企業の情報システム部門、データクエスト・ジャパン株式会社のシニア・アナリスト経て、1994年、情報技術研究所(現ITR)を設立し代表取締役に就任し、現在にいたる。ガートナーグループ・ジャパン・リサーチ・センター代表、米METAグループのアナリストを兼務する。現在は、IT戦略全般およびIT投資などの分野を専門とするアナリストとして活動。近著は『名前だけのITコンサルなんていらない』〜生き残るSEが技術以外に持つべきスキル講座〜(翔泳社)、その他寄稿記事、講演など多数。

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