特集
SOAの意味するもの――時代を見る:新たな潮流(5/5 ページ)
SOAという新たな潮流が起ころうとしている。NTTドコモの携帯電話が起こした固定電話から携帯電話へのシフトや、アップルのiPODに見られるインターネットでの音楽購入へのシフトの予兆と同様に、システム構築にも新たなパラダイムが訪れている。SEはこうした大きな流れを捉えておく必要がある(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)
米国の企業文化が生んだSOA
M&A後にどちらかのシステムに片寄せするのでなく、いきなり新規投資するのでもなく、使えるものは使ってゆくビジネス目的を重視した米国の企業文化は、極めて迅速な動きをもたらす。SOAはそこから生まれてきた。WS-Resource Frameworkの標準化のプロセスを見ても最近の動きを察知できる。巨大な仕様を一気に策定するのには大変な長期間を必要とするが、近年のニーズに合わない。そこで仕様の担当分野を細かく切り分けて、少しづつ標準化してゆき、実装してゆくという方法を取っている。
一方、笛吹けど踊らず、という言葉もある。ミドルウェアやISVパッケージが幾らSOA化をサポートしようと、肝心のエンドユーザーである企業側がSOAに向かって動くのは容易ではないであろう。ボトムアップで解決できない問題であることは確かである。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
清水敏正(技術理事 / IBM Distinguished Engineer)
メインフレームOS、分散処理、SNA 、ネットワーキング、LANなど、さまざまな製品テクノロジーの普及・技術支援を担当。1991年から5年間テキサスに駐在し、全世界向けの技術書籍とワークショップを提供。帰国後は、Webアプリケーションサーバの普及に注力し、多くの顧客企業のミッションクリティカルなシステム構築にITアーキテクトとして携わる。日本の顧客企業に受け入れられる製品技術の開発と提供が信条。海外の開発部門と一体となり、アプリケーション構築の最適プラットフォームとしてのアプリケーションサーバを追求中。 現在SOAを広めるために鋭意活動中。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
関連記事
- 特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件
- 総論:ユーザーがSEに求めるスキルと知識
- ほんとに、IT Doesn't Matter?
- SOAの意味するもの――時代を見る
- 日本IBMのISV強化プログラムを活用するOSKの戦略
- SOA推進へISVの力を集めたい日本IBM
- 「独立系ソフトウェアベンダー」を強力に支援するIBMの意図
- コミュニケーションに方法論を持ち込もう
- 「使えないシステム」がなくならない理由
- 「正しくない要求に正しく応えるのはもうやめよう」要求開発アライアンスが発足
- Megumi's 「愛」のIT説教部屋
- いくらやっても終わらない……
- 技術動向――SOAに連なる分散アーキテクチャの発展経緯
- 市場概要――次世代プラットフォームの方向
- 用語:ERP
- 用語:SCM
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.