特集
SEに求められる経営的視点:ITR 内山悟志の提言(3/3 ページ)
ITRアナリスト内山氏の寄稿の3回目。SEに経営的視点が必要であることを紹介する。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)
さまざまな視点を持つ
経営課題におけるキーワードは、提案要請書、顧客企業の中期経営計画、雑誌などで紹介されている当該企業や同業他社の経営トップのインタビュー、業界誌や経済新聞などに記載されているはずである。
個別の情報システムの構築に携わるSEであっても、顧客企業の置かれている経営環境や経営課題に日ごろから注視しておくことが求められる。大手企業であれば、中期経営計画や経営ビジョンはホームページで公開しているし、公開されていない場合でも、担当者との日ごろの対話やヒアリングなどにより情報を得ることは出来るはずだ。
日ごろの努力として、担当する顧客に関する新聞記事や所属する業界の動向などにも注意を払っておくことが重要である。「もし自分がその顧客企業の社長だったら」「もし自分がその顧客企業の顧客だったら」「もし自分がその顧客企業の取引先だったら」という視点で、常に顧客企業の情報システムのあり方を考えてみるようにすることが経営的視点を身につける上で有効となるに違いない。
次回は、SEに求められる4つの視点と能力の3つ目である「IT市場動向・製品に関する知識をリサーチ能力的視点」について述べる。
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内山悟志(アイ・ティ・アール代表取締役/アナリスト)
大手外資系企業の情報システム部門、データクエスト・ジャパン株式会社のシニア・アナリスト経て、1994年、情報技術研究所(現ITR)を設立し代表取締役に就任し、現在にいたる。ガートナーグループ・ジャパン・リサーチ・センター代表、米METAグループのアナリストを兼務する。現在は、IT戦略全般およびIT投資などの分野を専門とするアナリストとして活動。近著は『名前だけのITコンサルなんていらない』〜生き残るSEが技術以外に持つべきスキル講座〜(翔泳社)、その他寄稿記事、講演など多数。
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