JBossがEJB 3.0を採用、ポータル製品も刷新(2/2 ページ)
JBossがEJB 3.0の初期バージョンに対応したミドルウェア製品、3種類をアップグレードする。今週中にWebサイトで公開される見込みだ。
JBossはポータルソフトウェアもアップデートした。実際のところ、「JBoss Portal 2.0」は単なるアップグレードではない。ラブーリー氏によると、同社はオープンソースのコンテンツ管理システム「Nukes」をベースとした同ソフトウェアの最初のバージョンを基本的に放棄し、J2EE規格を使用して一から開発をやり直したという。
「リリース2は、アーキテクチャおよび機能に関してはリリース1とはまったく別物だ。実質的には、これがリリース1だ」とラブーリー氏は話す。
同氏によると、幸いなことに、JBoss Portalの最初のリリースのユーザーは少ないため、リリース2での大幅な変更が多くのユーザーを混乱させることはないとしている。
ポータルというのは基本的に、電子メールや経費報告ソフトウェアなどのアプリケーションに加え、会社に関する情報や天気、交通情報などのコンテンツにアクセスするための共通の入り口を提供するWebページである。
JBoss Portal 2.0は、最近のJava API規格(168)をサポートする。この規格は、開発者が一度ポートレットを作成すれば、それを任意のJ2EE対応アプリケーションサーバ上で再利用することを可能にする。
JBoss Portal 2.0は、シングルサインオン機能もサポートする。これは、ユーザーが一度ログインするだけで複数のポータルあるいはポートレットにアクセスできることを意味する。また、ディレクトリ/ファイル管理のためのコンテンツ管理機能も備える。JBoss Portal 2.0はまもなく、http://jboss.com/products/jbossportal/で提供される。
Celtixプロジェクトに取り組むIona
一方、アイルランドのダブリンに本社を置くIona Technologiesは、オープンソースのESBを開発するために、ObjectWebコンソシアムに参加するとともに、「Celtix」と呼ばれるプロジェクトを開始したことを明らかにした。
ESBはWebサービスと共に用いられ、エンタープライズアプリケーションの連携という複雑なタスクを簡素化する。JMS(Java Message Service)やIBMのWebSphere MQなどのメッセージング技術が組み込まれることも多く、アプリケーション間でWebサービスをルーティングする“交通警官”のような役割を果たす。
Celtixの機能の一部は、Java Business Integration規格をベースとする。Celtixは、WSDL(Web Services Definition Language)、SOAP(Simple Object Access Protocol)、XML(eXtensible Markup Language)などの標準Webサービス技術に加え、Web Services Reliable MessagingやJMSをサポートする。Eclipseベースの管理/構成ツールが採用される予定。
Ionaでは、ObjectWebの協力を得て今年下半期までにESBの最初のバージョンをリリースしたいとしている。
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