特集
ホスト脱却、ERP導入で次世代のビジネス展開を図るアパレル企業:中堅企業のIT化の実際(3/4 ページ)
明治18年創業、アパレル事業を中心とした大阪船場の老舗商社の村田長は30年にわたって自社開発してきたホストシステム上に実装された販売在庫管理システムの問題に対応し、ERPをベースにした新たなシステムを構築した。
中堅企業向けソリューション提供を目指すSAP
SAPはこれまでの大企業だけでなく、中堅あるいは小企業へも浸透を目指すようになっていた。特に食品、アパレルなど中堅企業が多い業界へ戦略的に浸透しようとしていた。アパレル業界向けリューションは海外での実績こそ多いが、日本では外資アパレル企業やスポーツ用品メーカーへの事例があるだけで、純粋の日本企業への導入実績は少ない。そんな中、ワールドワイドでSAP AFSの導入実績を持つIMGと手を組み、村田長へのアプローチを進めた。
SAP R/3という大規模向けイメージの強いERPを自ら導入し、果たして運用していけるのだろうか、という不安はあったものの、 「大変な選択かも知れないけど、進めないことには何も変わりませんよ」というIMGジャパンの助言もあり、結局、SAP AFSの採用を決定。販売、購買、在庫管理についてはアパレル事業部のみ、会計については財務会計、管理会計ともに全社導入することになった。
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