検索
特集

SOAという言葉は人々を混乱させるために生まれた?SOAでつくる変幻自在の情報システム(3/3 ページ)

SOAの基盤となる技術にWebサービスがある。テックバイザージェイピーの栗原氏はここでいう「サービス」について、「アプリケーション境界を越えて複数のアプリケーションから共用されるソフトウェア部品」と表現する。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

サービスとは、アプリケーション境界を越えて複数のアプリケーションから共用されるソフトウェア部品である。

 従来からあるオブジェクトやコンポーネント(分散オブジェクト)などのソフトウェア部品のテクノロジーは、主に同一のアプリケーション内での共用を目指していたものだった。

 つまり、呼び出し側と呼び出される側のテクノロジー基盤やデータ設計が同一であることを前提としたものだった。さらに、同じプロセス内で1つのトランザクションとして、呼び出し側と呼び出される側が稼動していることが前提とされているケースもあった。

 SOAでは、このような前提なしでも、ソフトウェアコンポーネントとのやり取りが可能である実装を行うことが重要である。この要件、つまり、イントラアプリケーション(アプリケーション内)ではなく、インターアプリケーション(アプリケーション間)での共用を行うことを前提にすることより、上記の「独立して稼動」「中粒度」「実行時にバインド」などの要件が必然的に生じてくるわけである。

 SOAという言葉が初めて登場したといわれている1996年に戻って、私がSOAに相当する概念を表す用語を作れと言われたならば、「アプリケーション間モジュール共用ベースのソフトウェア構築手法」とでもするだろう。語呂はちょっと(かなり?)悪いが、SOAというテクノロジーの本質を比較的正確に表せていると思う。

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る