日本経済新聞社は、混在する複数のSAN(Storage Area Network)を統合したディスクベースバックアップシステムを構築した。
同社のシステムは主に、新聞系システム、電子メディア系システム、業務系システムで構成されているが、各システムの下に多数の異なるベンダーのサーバが多数稼働しているため、ストレージにはそれぞれ独立したSAN環境を構成してきた。
そのため、SAN環境ごとに異なっていたバックアップを統合することによる管理コストの削減を目指してきたが、11月にブロケードの「SilkWorm Multiprotocol Router」(MPR)を用いて、業務系システムと新聞系システムのSANを接続し、同じストレージを使用したバックアップを可能にしたという。ブロケードのMPRは、SAN上でのレイヤ3ルーティングに相当する機能を提供する製品で、複数の独立したSANの分離を維持したままリソースの共有などを可能にする。
日本経済新聞社は、将来的に全社規模でのSAN統合を目指しており、2006年には東京と大阪のSANを接続しストレージレベルでのディザスタリカバリシステムを構築する予定だという。
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