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お客の声をひも解く企業がネット時代を「獲る」コンタクトセンターが企業の顔になる(3/4 ページ)

インターネットが普及し、消費者が考えるネット購買の商品レンジは日に日に広がっている。この時代に企業が他社への差別化を図る上で最も重要になるのがコンタクトセンターである。

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(2)成長期(2000年代前半)〜コンタクトセンターの登場

 (1)の効率化を助けるものとして、Web上にFAQを提示して、電話以外の方法で問題解決を促すという方法が併用されるようになったのは、この時期の進化といえる。また、インターネットの普及に伴い、Webサイトの問い合わせフォームや電子メールの対応が併設され、この分野での顧客対応アプリケーションの普及が進んだ。

 Webで物を購入すると送られてくる「Thank youメール」や、問い合わせに対する受領確認メールは、現在では当然のように扱われている。だが、このような顧客対応は2000年代前半に浸透したものである。また、企業内部では、集まってくる各種メールを効率的に処理するために、ルーティング機能などを備えたメール対応ソリューションを利用するケースも出てきた。

 こうした顧客対応チャネルの増加に伴い、電話、FAX、Web、電子メールなど、あらゆる顧客チャネルを包含したコンタクトセンターという概念が登場し、その名称が一般化した。理想的には、コンタクトセンターではすべての顧客対応が一元的に蓄積されるべきである。

 つまり、電子メールでの問い合わせのやり取りの続きを電話で行うことができる(電話オペレーターがメールの過去のやり取りを参照できる)、いつもWebで発注している顧客が電話で注文をしてもWebの時と同等にポイントがもらえる、といった顧客情報/顧客対応の一貫性が求められる。しかし、そこまで実現できているコンタクトセンター事例は、まだ多いとは言えない。

 ちなみに、コンタクトセンターという名称が一般化したために、現在では電話だけのコールセンターをコンタクトセンターと呼ぶケースも増えている。また電子メールだけのサポート拠点をコンタクトセンターと呼ぶケースもあり、本来のマルチチャネル対応やマルチチャネル一元化の意味ではなく、広く顧客対応窓口を総称する意味で、コンタクトセンターと呼ばれることが多くなっている。

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