情シス必見! 障害検知とプロセス監視のツボ:運用管理ツールで何ができるのか(4/6 ページ)
現在の企業システムでは、24時間365日の運用と高度な安全性、管理負担の軽減によるTCO削減などが欠かせない要素となっている。今回は、アプリケーションサーバを中心としたシステムを取り上げ、JP1で実現する運用ソリューションの一部を紹介する。
主要サーバの性能監視
アプリケーションサーバの監視
アプリケーションサーバについては、通常の監視だけではなく、一歩踏み込んで稼働分析を行うとよいだろう。まず、Webサービスの状態について情報収集と分析が行えるようにする。
パフォーマンス管理の分析機能を使って利用者に代わって定期的にWeb サーバやメールサーバにアクセスし、サービスの状態を調査する。このとき特に必要な監視項目の1つとして挙げられるのがWebの一連の操作(トランザクション)監視である。
DBサーバ、アプリケーションサーバなど各種サーバでの処理時間を含めた応答時間を計測。また、一連のトランザクション中の各操作に要する時間も計測し、どの処理に時間が掛かっているのかという分析をしてWebシステムの安定サービスを実現する(画面5)。
データベースサーバの稼働監視
次に性能監視の対象としたいのがDBサーバだ。DBMSのパフォーマンスを最大限引き出すための情報収集と分析ができるようにしておくことが重要である。
データベースを管理する際には、バッファキャッシュヒット率や領域の管理など、欠かすことのできない監視項目がある。例えば、バッファキャッシュのヒット率は、データベースが効率良くデータ参照しているかどうかの目安となる値だ。1日のバッファキャッシュヒット率が慢性的に低下している場合は、バッファキャッシュのサイズを再検討してみる必要がある。
通常、データベースはある程度の領域不足に対し、自動的に領域拡張を行うことができる。しかし、断片化されている領域が増加すると、拡張するための領域を確保できないことがある。その場合は断片化された領域の数を監視して、必要に応じてデータベースの再編成を行う必要がある。このように、データベース固有のパフォーマンスを監視することで、データベースを最適な状態に維持できる。
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