コンプライアンス対策のための文書管理――改ざん防止と紙文書の電子化:確実なコンプライアンス対策を実現する ドキュメント管理ソリューション(2/2 ページ)
現在ドキュメント管理ソリューションが注目されているのは、社内情報の漏えい防止に加え、e-文書法によって各種書類の電子データでの保存が認められたこと、そしてそれを進めたコンプライアンス対策の必要性がでてきたことだ。ここでは、コンプライアンス対策として、どのような機能が文書管理に求められるのかを見ていこう。
紙文書の電子データ化
コンプライアンス対応にも関係するニーズに、従来の紙文書の電子データ化がある。これまで紙による保存が義務付けられていたドキュメントを電子データ化することで、保管にかかる費用を大幅に削減できるため、ドキュメント管理ソリューションの中でも需要が多い。コンプライアンス対応だけでなく、例えば設計図や測量図を電子データ化するような場面でもよく利用される。
最も簡単な手段は、紙文書の電子データ化を行うアーカイブサービスを利用することだ。また、外注するほど大量の紙文書がないのであれば、スキャナや複合機(MFP=Multi Function Peripheral)を利用してイメージ化するという方法がある。この場合、そのままでは読み取ったデータは画像として扱われてしまうが、OCR(Optical Character Reader)ソフトウェアと組み合わせ、スキャナで読み取ったイメージからテキスト形式など文字列検索なども可能なフォーマットで電子データ化するというソリューションもある。
紙文書の電子データ化を含むソリューションに関しては、スキャナや複合機を中心に据えたソリューションとして、各複合機メーカーが提案している。
また、電子データ化したときに便利なのが、ドキュメントファイルのデファクトスタンダードであるPDFである。PDFは、アドビシステムズが無償で提供するリーダソフトウェアを利用して閲覧、検索が可能なほか、印刷や複製の制限、パスワードによる文書保護などの機能も利用できる。これらのPDFが備える機能を利用することで、ドキュメントの改ざんや漏えいを防止できるだろう。
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