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SEの道は仕様書に始まり仕様書に終わる顧客満足度ナンバーワンSEの条件〜新人編(3/3 ページ)

最近のシステム構築では仕様書をきちんと記述しないで、いきなりツールを使ってプログラムを作成することも多いようだ。否定する気はないが、駆け出しのころはしっかり自分の手で仕様書を書いた方がいい。

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目的を明確にして複数のロジックや解法を考える

 数学の問題を思い浮かべてもらえば分かるが、同じ解に至るにも複数の解法(ロジック)があることが普通である。例えば、数字のソート(並べ替え)のロジックでも、さまざまなロジックがあり、どのロジックでも求める解が得られる。つまり、目的は達成できるのである。さまざまなロジックの中から、最も要件に適するロジックを選ぶようにすればよい。

 昔は、メモリやCPUなどのコンピュータリソースが非常に高価だったため、処理スピードが速い最善の方法があったとしても、コンピュータリソースの消費量が多い方法を選択することができないケースも多かった。あるいは、(Input条件が異なる)すべてのケースで平均的に処理が速いロジックが必要な場合もあれば、ある一定の条件のときだけに処理が速ければいい、といったケースもある。

 このように、システムを設計する上では、複数のロジックを考えることは必須なのである。複数ロジックを考える訓練は、上級SEになってより経営的、業務的なソリューションを考えなければならない場合にも非常に役立つ。前回も書いたように、ビジネスの世界では、唯一絶対の正解があることなどない。

 さまざまな解(と思える仮説)を考えながら、その中で、組織の目的や経営環境など、さまざまな要因を考慮して、最善と思われる仮説を選択し、実行していく。1つの解法しか考えていないと、頭が固くなってしまい、いざいろいろな可能性を考えなければならないときに頭が働かなくなる。今から、複数のロジックを考える癖を付けよう。

 今回は、仕様書を書くことの重要性を紹介しながらロジックを考える上でのヒントを紹介した。今日からでも上記を実践してみてはどうだろうか。次回は、システムの基本であるデータ設計、および内部設計と外部設計の違いについて説明しよう。

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