特集
「見える化」のやり方:商品企画最前線(3/4 ページ)
今回は商品設計、開発の最前線の手法について、ベリングポイントの山崎 周マネジャーに具体例を用いながら解説してもらう。
目標達成へのロードマップ
以後4つのカテゴリに分け、おのおののアプローチを要約版として解説する。
1. アセスメント
全品目を対象にするのではなく、現状の調達実績調査として、約100品目をサンプリング調査し、ポートフォリオ分析を行った。各現場でのアンケート形式の積上げ式ではなく、前述のプロジェクトチーム主導による全社横断的な視点での調査を行った。
上記ポイントに留意して現状調査を行い、以下の問題点が抽出された。
- 工場間の価格差がほとんどの品目にあり、最大で数倍の価格差があったこと
- 同一代理点商社でも支店間で価格差があること
- ヘビーユーザー(大口調達部署)への提供価格がベストプライスではないこと
- 同一機能品でも、工場間でメーカー品番が異なる
- 同一工場でも、設計部署間でメーカー品番が異なる
- 同一品番が採番されていても、DB上に正確に登録されておらず、別品番として扱われている。
ここで分かったことは、問題点のほとんどは部品コードが統一されていない、もしくは、同品番であったとしても正しく活用されていなかったことに起因していることだった。
2. 業務プロセスの改革
上記のアセスメントを受け、実行した施策は、品目カテゴリ(検索条件)見直しと全社統一カテゴリの再構築だった。また、品目マスターデータの見直しと正規化擬似品、類似品の「寄せ」と「標準品との機能差異」調査、ABC分析を用いた集中購買/個別購買品目の峻別なども実施している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.