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Cosminexus Version 7はSOA基盤としてどのように強化されたか:最新ソフトウェア 今月の差分(2/3 ページ)
日立のアプリケーションプラットフォームの最新バージョン「Cosiminexus Version 7」には、これからの企業システムを支える最新機能が数多く実装された。今回から数回にわたりCosminexusの改良点を見ていくが、今回はCosminexusの概要と、SOA基盤としての改良点を見ていこう。
SOA 基盤:サービスプラットフォームとサービスアーキテクトの追加
今回のリリースでCosminexusは、数々のEAI事例にもとづくSIノウハウを最新のアーキテクチャと融合させたサービスインテグレーション基盤となる。BPEL標準を実装したエンタープライズサービスバスの特長を紹介する。
差分1:BPEL準拠のサービスインテグレーション基盤(サービスプラットフォーム)の提供
Cosminexus Version7で追加されたサービスプラットフォーム(図2)は、エンタープライズサービスバス(ESB)に加え、強力なBPELエンジンを搭載したサービスインテグレーション基盤である。ビジネスプロセスのフローをアプリケーションの外に出すことにより可視化し、変更に対する柔軟性を高めるBPELは、SOAを実現するための重要な要素である。また、ESBは、Webアプリケーションやデータベースを始めとし、既存のサーバアプリケーションやメインフレームアプリケーション、さらには帳票ベースの電子ワークフローやコラボレーション、ERPパッケージに至るまでさまざまなソリューションとのスムーズな連携を提供する。
Cosminexus Version 7におけるサービスインテグレーション基盤の主な機能は以下のとおりである。
- 実行履歴データの活用による障害回復/統計取得(図3)
- 経路情報、実行時刻、ユーザー電文などを履歴として取得
- 取得した履歴情報に基づく最適な転送先の決定
- 障害発生時の自動回復などのサービス向上に活用
- サービスレベルの把握
- 障害発生時のセンター側での回復(送達確認/再送/再現)
- メッセージの追跡やエラー箇所の特定
- エラー検知時の補償ハンドラの自動実行
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